推薦入試やAO入試では小論文の試験を課される場合が多いですよね。
小論文の練習をしてくれない学校もあるので、書き方で迷ってしまう方も多いかと思います。
その小論文にもいろんな形式がありますよね。
全て自分の意見で構成するものだったり、課題となる文章があってそこから考えたことを書くものだったり…。
特に後者では、
「課題文は引用していいのか?」
「引用するとしたらそのやり方は?」
と迷ってしまう人も多いかもしれませんね。
という訳で今回は、小論文の試験で引用を行う際の書き方と注意事項を紹介していきます。
特に課題文つきの小論文が課される方はぜひチェックしてみてくださいね。
関連動画はこちらです↓
お時間ある方は併せてどうぞ。
小論文での引用ルール。カッコの使い方などの注意事項を解説
それでは学生向けに、小論文の引用の仕方のルールを解説していきます。
課題文の引用は「」を使う
課題文の一部を自分の小論文に引用したい時は、「」を使って引用することができます。
「」を使わない引用や、他の記号を使った引用は避けましょう。
「」の中は文章そのまま書くこと。
引用した「」の中身は変えてはいけません。
もとの文章をそのまま書くようにしましょう。
後ろの文と繋がりが良いように区切ってOK
一文まるまる引用しないといけない、という訳ではありません。
後ろにくる文章と上手く繋がるように区切ってくださいね。
例えばこんな感じです。
【原文】
ベーシックインカムは~を可能にする制度である。
↓
【引用】
(例1)本文では「ベーシックインカムは~を可能にする制度である。」と述べられているが、この考え方には賛同できない。
(例2)本文のように、「ベーシックインカムは~を可能にする制度」として期待されている。
(例3)「ベーシックインカムは~を可能にする」と書かれているが、これが実現すれば~
こんな感じで「」の中身は原文そのまま書く必要がありますが、どこで区切るかはその後に続く文章によって変えてOK。
必要なところだけ使えば良いのです。
引用部分に「」がある場合は『』に変換
こういう場合は、原文の「」を『』に変換して書きます。
例えばこんな感じです↓
【原文】
「ベーシックインカム」という制度は~
↓
【引用】
本文で述べられているように、一般的には「『ベーシックインカム』という制度は~」と考えられている。
こんな感じですね。
引用箇所は2つまでが理想
課題文つきの小論文では、どの程度本文で書かれていることを引用していいのか分からないですよね。
全く引用しないのは難しいですし、引用ばかりになってしまうのも減点されそうで怖いです…。
目安として覚えておいてほしいのは、引用するのは2か所が限度!ということです。
特に800字以下の小論文だったら、3か所以上引用してしまうと文章全体における引用の割合が多くなってしまいます。
採点者からの印象が悪くなってしまうのは避けたいですからね。
という訳で引用は0~2個におさめておきましょう。
要約問題では「」は不要
また、課題文の要約が小論文とセットで出題されることも多いですよね。
この場合は引用を示す「」は必要ありません。
しかし文章の丸写しだけで構成しようとせず、自分の言葉を使って書くことを意識してくださいね。
小論文で引用する際のポイント
ここまで小論文における引用の基本的なルールを紹介していきました。
ここからは小論文で引用をする際のポイントを紹介していきますね。
減点されてしまわないように注意しましょう!
引用のしすぎはNG!
先ほども書きましたが、引用ばかりになってしまうのは絶対にNGです。
小論文は自分の意見をまとめるもの。
それが他の人の意見ばかりになってしまってはいけませんからね。
規定の文字数にもよりますが、基本的には引用は0~2か所が望ましいです。
2000文字以上の長い文だともう少し入れても不自然ではありませんが…。
あくまで書かないといけないのは自分の意見。
これを必ず意識してくださいね。
課題文を自分の意見のように書くことは避けよう
また、課題文をまるで自分の意見かのように書くのは絶対に避けましょう!
これだけで減点対象になってしまいますからね。
これを避けるためには、引用と引用でない部分をしっかり明記することが大切です。
例えば、引用部分には以下のような言葉を添えると良いですよ。
- 本文では、「(引用文)」~
- 筆者は、「(引用文)」~
- 「(引用文)」と書かれているが、~
こんな風に、「ここは引用してきたものですよ!」みたいな感じで分かりやすく書いておきましょう。
その引用は本当に重要?
引用をする際にちょっと確認してほしいことがあります。
その引用、本当に必要ですか?
- 引用することで文字数を水増ししようとしていない?
- 自分の意見を引き立たせるのに役に立ってる?
- 引用しなくても説明できるんじゃない?
今一度これらを確認してください。
小論文を採点する人は、文字数の水増しにはかなり敏感ですからね。
引用は必要最低限だけ!
これを覚えておいてください。
試験型小論文での引用は最低限にするのが無難!
- 引用は「」の記号を使えばできる
- 「」の中身は原文そのまま書くこと
- 引用部分に「」がある場合は『』に変換する
- 要約の問題では「」は不要
- 引用は必要最低限だけ行うようにしよう
- 自分の意見と引用部分を区別して書くこと!
今回は推薦入試などの小論文における引用のルールについて紹介していきました。
試験型小論文では、今回紹介したルールだけ覚えておけば大丈夫です。
本格的な論文ではもっと細かいルールがあるんですけどね。
引用のルールよりももっと気を付けてほしいのが、きちんと自分の意見を書くこと!
文章が引用ばかりになってしまったり、筆者の意見をそのまま自分の意見かのように書くのは絶対にNGです!
これらに気を付ければ引用に関することで減点をされることはないはず。
これらに気を付けて、繰り返し練習してみてくださいね!
そのほかの小論文のルール・書き方はこちらのページにまとめています。
いくつかの記事に分けられているので、必要な部分だけ読んで、勉強に役立ててくださいね↓