今まで学校で行ってきた作文の授業では、原稿用紙の使い方を叩き込まれてきましたよね。
でも大学入試や高校入試、入社試験などで小論文があって、改めて原稿用紙の使い方を勉強したいという人も多いはず。
今回は小論文においての原稿用紙の使い方、特に句読点や改行などの細かいルールについて説明していきます。
小論文の試験が迫っている人は、今回紹介するルールをしっかり覚えてから本番に挑んでくださいね!
この記事の内容は動画でも解説しています。
併せてどうぞ↓
小論文での原稿用紙の使い方はその都度指定がある!
原稿用紙の使い方と言っても…実は1種類ではないんです!
その小論文ごとに原稿用紙の使い方が細かく指定されている場合が多いので、まずは指定されたルールを確認してください。
代表的なチェックポイントを以下にまとめました。
縦書き?横書き?
まず確認したいのが、原稿用紙を縦書きで使うか、横書きで使うかです。
横書きの原稿用紙には慣れていない人が多いですが…
大学入試や入社試験ではよく見かけますよ。
アルファベットや数字の表記だけ注意しないといけませんが、その他は縦書きの原稿用紙と同じ使い方でOKです。
改行はする?しない?
小論文の問題によって、改行するものと改行しないものがあります。
改行するものは、今までに習ってきた原稿用紙の使い方に準じて書いていきます。
小論文とよくセットになっている、課題文の読解と要約については改行しないように指定があることが多いです。
改行しない書き方の注意点については後から詳しく説明していきますね。
【縦書き・横書き共通】原稿用紙の使い方ルール
改行アリと指示があった場合は、基本的な原稿用紙の使い方で文章を作っていきましょう。
ここでは小学生から習ってきた原稿用紙の使い方と、小論文特有のアルファベットや数字の書き方を紹介していきますね。
大まかな書き方は縦書き・横書きともに同じです。
改行のルール
改行したときには、最初の文字は1マス文下げて書き始めます。
作文の基本ですね。
ただし!改行アリの場合でも、改行のし過ぎはNGです。
文字数稼ぎだと思われてしまいますよ。
段落分けの基本に沿って、文章の意味の区切れ目で改行してくべきです。
句読点はどうやって打ったらいい?
”、” や ”。”などの句読点は、1つにつき1マス使います。
句読点だけが前の行に入らず余ってしまったときは、最後の文字と同じマスに書きます。
句読点が行の最初に来ることは絶対にない事を覚えておいてくださいね。
しかし例外として、閉じカギ ”」” と ”。” がセットで来る場合については、1マスの中に2つ入れます。
引用する時はどうしたらいい?
有名な言葉や参考資料の本文から引用してくる場合は、「」を使います。
小論文では「」以外のかっこは基本的に使いません。
この二重カギかっこは、
- 書籍名、雑誌名、曲名といった作品を記載するとき
- 会話の中で誰かの言葉を表すとき
こんな場合に使用します。
②は要するに、「」の中にもうひとつカギかっこを入れたいときは、『』にしてね、ってことです。
こんな感じ↓
小論文だと使う機会は少ないかもしれませんが、注意しておきましょう。
アルファベット、英語の書き方
アルファベットは小論文特有ですよね…。
大文字は1文字1マス、小文字とスペースは2文字で1マスとします。
「Y」に1マス使いたいので、その前のスペースについてもここでは1マス使っています。
縦書き・横書き原稿用紙でルールが変わるもの
では次に、縦書き・横書き原稿用紙特有のルールを紹介していきますね。
数字の書き方
数字の書き方は縦書き原稿用紙と横書き原稿用紙で表記が変わってきます。
縦書きの原稿用紙での数字の書き方
縦書きの場合,原則として漢数字を使います。
例えば100と書く場合には、”百”という表記と”一〇〇”という表記があり、どちらでもOKです!
横書きの原稿用紙での数字の書き方
横書きの場合、数値は算用数字(普通の数字)で表記します。
ちなみに、大きい数字だと” , ”(カンマ)を入れて「9,880円」のように書きます。
カンマについても数字と同じで、2文字で1マス扱いです。
しかし以下のものは例外で、漢数字で表記しますよ。
- 熟語・慣用句
- 固有名詞
- 不確定数 数十名
- 特殊な言い回し 一人の時間 二人の時間
これらは人数をカウントしているわけではなく、どちらかというと熟語としてのニュアンスが大きいですよね。
縦書き原稿用紙で英語を書く時は?
縦書き原稿用紙で英語を書くときには、注意が必要です。
大文字だけで作られている短い英語表記は、1文字につき1マスを使って縦向きに書きます。
でも…普通の英単語や長い文章の場合は、先ほど【縦書き・横書き原稿用紙共通ルール】で紹介したのと同じルールでアルファベット部分だけ横書きにします。
改行しない場合の特殊ルール
要約問題などで改行をしないように指定があった場合は、基本は先頭のマスから順番に埋めていけばOKですよ。
要約問題の特殊なルールとしてはこんなものが挙げられます。
- 最初のマスから書き始める
- 改行は一切しない
- 記号は1つにつき1マス使う
先ほど出てきた、”。” と ”」”(閉じカギ)は同じマスに書くというルールはここでは適用されず、それぞれの記号を1つのマスに書きます。
原稿用紙の正しい使い方をマスターして、小論文での減点を減らそう!
- 縦書き・横書き原稿用紙のルールはほとんど同じ
- 数字・英語の書き方は少し難しいので注意が必要
- 問題によって、原稿用紙の使い方に指示があるので必ず確認しよう
今回は小論文においての原稿用紙の使い方を紹介していきました。
英語や数字の書き方は少し難しい部分がありますが…あまり出会う機会もないので、頭の片隅に入れておいてくださいね。
こういった細かいルールを覚えるのも大切ですが、きちんと中身のある文章をしっかりとした構成で書いていくことが何より大切です。
沢山練習して、時間内に中身の濃い小論文を書けるようになりましょう!
小論文の書き方の全体像はこちら。
他にもたくさんのポイントをご紹介しています。
数字の使い方1.①、(1)はどうつかえばよいか
にしやんさん、コメントありがとうございます。
質問の意図からズレていたらすみません。
●記号の使い分けのお話でしたら…
よっぽど特殊な場合を除いて、一般的には算用数字を用います。
もし設問中で「①」や「⑴」という記号が使われていたら、そちらに合わせます。
●原稿用紙の使い方の話でしたら…
これらの「1」、「①」、「⑴」は1マスの中に書いてしまいます。
1つの記号としてとらえるイメージです。
設問がいくつかに分かれていて問題番号として使う場合は、はじめのマスにこれらを書き、2マス目から文を書き始めます。
具体的な状況が分からないのでこれくらいしか言えませんが…
参考になりましたら幸いです。
こんばんは。はじめまして。久々に原稿用紙を使うことになり、とても参考になりました。お伺いしたいのですが、
①熟語・慣用句
一朝一夕
一朝一夕の前に、2マス空けておられますが、①などを使った場合、2マス空ける必要があるのでしょうか。
教えていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
ピトーさん、コメントありがとうございます。
一朝一夕の前の空欄は、単に見やすくするために開けてみました。
なので①などの記号を使った場合でも空欄を開ける必要はありませんよ!
かえって混乱させてしまいましたね、失礼しました(^^;)
さすらいの塾講師 様
早々にご返信いただき、ありがとうございます。
いえいえ、ご丁寧に教えていただき、ありがとうございます。
おっしゃるように、空けてあると見やすいですね!
とても勉強になりました。
ちなみに、1. 2.~ のように段落分けする際は、
1と.(ドット)でそれぞれ1マスずつ使う仕様で合っていますでしょうか。
ピトーさん
設問番号として1.や2.が使われているのでしょうか?
その場合でしたら、1と.は同じマスに入れます。
そしてその「1.」のマスは文字数にはカウントしません。
それ以外でしたらちょっと特殊な場合ですね。
だいたいの場合は同じマスに入れてしまっていいと思いますが…
普通は段落分けをした際に下げる1マスの中に番号を入れてしまうというイメージでいけます。
さすらいの塾講師 様
おはようございます。
ご返信ありがとうございます。
①、②のように、1. 2. 同じ意味で使うことがあるのかなと思いまして。
例)(問いかけ)あなたの長所は何ですか。
私の長所は、以下の2点である。
1. コミュニケーション力
2. 笑顔
上記の際は、1. を1マスに入れるという考えで合っていますでしょうか。
ピトーさん
なるほど、箇条書きをするタイプですね。
1.は1マスに入れてしまって大丈夫です!
①、②のように使うことができますよ。
ただし箇条書きしても大丈夫な小論文は稀ですね。
文字数の指定がある場合は箇条書きNGなことが多いので、それだけご注意くださいませ!
さすらいの塾講師 様
おはようございます。
遅くなりましたが、ご丁寧にご返信いただき、ありがとうございます。
>箇条書きしても大丈夫な小論文は稀ですね。
この原則を失念しておりました。
文字数指定の小論文に、何も考えずに箇条書きを取り入れようとしていました。(見やすいかなと考えまして)
無事に内容を修正し、提出することができました。大変助かりました。本当にありがとうございます。
今後もブログを拝見させていただきますので、よろしくお願いいたします!
ピトーさん
無事提出できたようで良かったです!
そうおっしゃって下さると励みになります^^
また何かあればご質問くださいー!