世の中には「専門学校は行っても意味がない」と言う人もいますよね。
その人なりの考えがあっていっているのは分かりますが…
果たしてそれ本当なのでしょうか?
この記事では、
- 筆者の専門学校に対する意見
- 「専門学校は意味がない」言う人の心理
- 専門学校をおすすめできる人
- 専門学校に行っても意味がないと思う人
このようなことをまとめています。
教育に携わる大人の意見、実際に専門学校に進学した生徒からの情報など、様々な切り口から考察していきます。
自分の希望進路と照らし合わせて考えてみてくださいね。
専門学校は意味ない?塾講師が思う実際のところは…
まずはじめに私の意見をまとめておきます。
最初にもお話した通り、専門学校に行って意味があるかどうかはその人次第なんですよね。
なので一概に「専門学校は意味がない」ということは無責任だと考えています。
専門学校のどんなところに価値を見出すのかは人それぞれ。
専門学校を出ないと取得できない資格もありますし、
狙っている企業に入社できる確率を上げるために学校に通う場合もあります。
そして学校側にフォーカスして考えても…
就活のサポートがとても手厚い学校や、
逆に人を集めるだけ集めて卒業させることしか考えていない学校など様々です。
あなたのことをよく知らない人に「専門学校なんて意味がないよ」って言われたのなら、それは信じなくてOK。
自分のやりたいことを理解してくれて、かつ知識のある人の言うことに耳を貸しましょう。
そして、あなた自身が知識をつけて、自分で判断していくことも大切です。
「専門学校は意味ない」って言う人の意見をまとめると…
ネットや周りの大人でも、
と言う人も多いですよね。
ここで一度「専門学校は意味がない」という意見について、どんな理由があるのかをまとめていきます。
理由① 大卒と比べると就職の時に不利
だいたいの大人はこの理由で専門学校に反対するのだと思います。
新卒採用試験だと、「大卒以上」が応募条件となる場合もありますしね。
一般的な企業の人事の目からは、専門卒よりも大卒の方が魅力的に映る場合が多いです。
ただこれは「一般的な仕事」の場合。
専門性の強い仕事だと、専門学校卒の方が優遇される場合もあります。
理由② 独学でも勉強できる
これもかなりありますね。
独学でも取得できる資格や、趣味の延長で獲得できる技術などは、わざわざ大金を払って学校に通う必要はないという意見です。
これには8割がた賛同です。
「お金をかけないと勉強出来ない」と勘違いしている人が一定数いるのも事実。
それに、働きながら技術を身につけられる場合も多いです。
もちろんその資格や技術にもよるのですがね…。
理由③ 高い学費を払ってもリターンが得られない場合もある
これは特に音楽・声優などの業界で言われるのではないでしょうか。
これらの専門学校では確かに技術は身に付くでしょう。
しかしこれを職業にできる人は一握りですからね。
「将来に直結しづらい」というイメージを持っている人も多いのではないかと思います。
本当に意味がないのかというのはぶっちゃけ分かりません。
(その業界にいたことがないので…)
ただ、本気で夢を叶えたい人にとっては通らなければいけない道なのかな?とも思います…。
理由④ 専門性を絞ることの危険性
こういう心配ごとも出てきますよね。
これは習得した技術に汎用性があるかどうかによると思います。
例えばCAやホテル業界から方向転換しようとするなら、接客業全般にその技術を生かすことができます。
接客スキルを活かせる業界は多いですから。
しかし専門性が高くなればなるほど、その技術を生かすことは難しいです。
「専門学校に行ったことが無駄だった」とまでは言いませんが、そこで培った技術を活かせないのはもったいないですからね。
まぁ新卒採用と転職だとまた話が変わってきますので…
もともと持っている素質次第というところもありますしね。
理由⑤ 入学しやすいから、学生の質も悪いのでは?
「専門学校=大学進学できない人の集まり」と考える人もいるようです。
この理解には異議を唱えたい!
どこの学校にも意識高く情熱を持って勉強する人はいます。
同様に、なんとなく進学したという学生も一定数はいます。
全員が全員勉強ができないというのも誤解ですし、勉強に対する熱意は人それぞれといったところでしょうか。
それに、入学するのにも一苦労な専門学校も多いんですよ。
大学にだって意欲の低い人はいるのですから、専門学校だけに言えることではありませんよね。
理由⑥ 大学に進学しないともったいない
こういう親御さんも多いです。
たしかに今までの頑張りが無駄になってしまうように感じるのは分かりますが…
過去と未来は切り離して考えるべきですね。
学歴のために勉強するわけではありません。
夢を叶えるために努力してきたのですから。
理由⑦ 大学への合格実績が欲しい
これは学校の先生や塾・予備校の大人の都合です。
無視しましょう。
専門学校に行った方が良い場合
ここまで「専門学校は意味がない」という意見を考察していきました。
では実際、どういう人が専門学校行くべきなのか?ということをまとめていきます。
目指す分野が確定している
まずはこれですね。
自分の目指す業界・職種が決まっている場合は、専門学校も当然有用な選択肢になります。
その業界に特化した就職サポートを行っている学校もありますからね。
逆に進路に迷っている状態だったら、専門学校という選択肢を選ぶのは危険です。
学校に通わないと資格を取得できない
例えば学校に行かないと資格をとることができない、
- 美容師
- 栄養士
- 学校教員
- 幼稚園教諭
などを目指す人は、専門学校もしくは短大・大学を出る必要があります。
これらを独学で取得することは出来ませんから。
技術がないと就職できない仕事を目指している
例えばホテル・CAなどは、専門卒・短大卒以上が就職試験を受けるラインとなることが多いです。
高卒で働くとなると、一流と言われる企業への入社は厳しくなってしまいます。
またファッションデザイナーやアニメーターなどの専門職は、大卒よりもむしろ専門学校卒の人を好む傾向にあります。
どんなに勉強ができても、技術がないと会社内で活躍することはできせん。
最短ルートで就職したい
例えば公務員試験。
これは独学でも合格可能ではありますが、狭き門でもあります。
なので1年もしくは2年の専門学校に通うことも多いです。
面接対策などのサポートもしてくれるので、公務員一本狙いな人は魅力的な選択肢となるでしょう。
大学でも公務員試験のサポートをしてくれる場合もありますが、入社時期が2~3年遅くなってしまいます。
また公務員試験に詳しい先生がいるとは限らないのもちょっと怖いところです…。
学校外でも技術を磨く努力ができるほど、その分野に情熱がある人
例えば料理系の専門学校に通っても、学校以外で全く料理をしない人はどう思いますか?
課題をこなすだけで自動的に技術が身に付くという考えは甘いとしか言いようがありませんね。
学校から指示されなくてもでも自分から手を動かしていけるくらい情熱がないと、専門学校に行っても意味がないかもしれません。
学校が持つコネ・実績にあやかりたい
就活は人次第と言っても、すばらしい内定実績を出している専門学校も多いのは事実です。
こういった学校は一定の「枠」を持っていることが多いので、これを狙って専門学校に進学することもアリですね。
私の生徒で、ディズニー系のホテルに就職したい子がいました。
その子は「テーマパーク専攻」のある専門学校に入学、そして見事内定しました。
その生徒はとても努力家で、正真正銘自身の力でつかみ取った内定です。
しかし、夢を叶えるために良い選択をしたなと感じています。
自分の夢を叶えられる可能性が高い手段を見つけて、迷いなく進んでいったのですから。
これはうまくいった例なので、進学すれば全員が夢を叶えられるという風には思わないでほしいのですが…
こういう風に専門学校が持つ「枠」を利用するという手もあります。
専門学校に行っても意味がない場合
では逆に、専門学校に行っても意味がない人の例を紹介していきます。
消去法的に進学しようとする
「勉強ができないから大学には行けない…」
「やりたいことはないけど高卒で就職はちょっとな…」
こんな風に専門学校に進学しようとするのは本当に危険です。
本当にやりたいことじゃないと、入学後に挫折してしまう場合もあります。
大学と違って途中で方向転換しようとしても難しいことも念頭に置くべきです。
独学できる資格・技術がほしい
独学や働きながらでも身につけられる資格・技術がほしい人は、基本的に専門学校はオススメしません。
単純に時間とお金がもったいないです。
ただし先ほどのように、短期集中で公務員試験合格を狙うなどのはっきりとした目的があれば別です。
学校が持っている合格のための知識をフル活用できますからね。
非技術職・専門職に就きたい
卒業後に専門職や技術職ではない普通の業種に就きたい場合は、専門学校という選択肢はちょっと考えたほうが良いですね。
特に就職で活かせないようなスキルを身につけたい場合、趣味と割り切って通うにしてもかなり割高です。
独学という選択肢を一度検討してみるといいでしょう。
また就職で有利になるように英語系などの潰しが効きそうな専門学校に行くとするなら…
大学に進学したほうが受けられる企業が増える印象がありますね。
これについても独学で賄える部分が大きそうです。
専門学校が意味がないかはその人次第
- 専門学校に行く意味があるかどうかは、その人次第で一概には言えない
- 「意味ない」って言う大人の意見は裏側まで読もう
- 通う価値のある専門学校は沢山ある
- しかし、自分の目指すものやコスパをよく考える必要アリ
- 意欲がない人はどんな学校に行っても意味をなさない
- 学校の特性や合格実績、取れる資格などをよくチェックしよう
今回は、専門学校は行く意味はあるのか?ということを解説していきました。
その人の目指すものや学習スタイル、その専門学校学べることなど、判断基準は沢山あります。
学校のことだけじゃなくて、卒業後に就職したい業界や、取りたい資格の事なんかも事前にしっかりとリサーチしましょう。
独学で取れる資格のために何年も専門学校に行くのはコスパが悪いですからね。
夢を叶えるための道のり、そしてかかる費用のことなど、総合的考えて判断したいですね。
これはとても大変な作業のように思えますが…
自分の将来に関わる大切なことなので、丁寧に丁寧に調査していきましょう。
専門学校に狙いを定めたとしても、取れる資格、何年制なのかなど、様々な判断基準があるので注意してくださいね。
実際にオープンキャンパスに立ち寄って、本当に通う価値があるのか自分の目で確かめてみないといけません。
そのためには、候補となる専門学校をピックアップしないといけませんよね。
はじめは浅く広く、情報収集をしていく必要があります。
【スタディサプリ進路】のように無料でパンフレットを取り寄せられるサイトもあるので、こういったものをどんどん利用すると良いですよ。
まずは沢山資料を取り寄せてみて、その中でも特に気になった学校のオープンキャンパスに行くのが効率が良いです。
皆さんもぜひ事前の情報収集はぬかりなく行って、納得のいく進路選択をしてください!
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