高校入試までは推薦入試と言えば、
「内申点をたくさん持っていても限られた人しか合格できない難易度の高い入試」
というイメージだったかと思います。
でも大学受験における推薦入試では、必ずしもそのようなことはありません。
いろんな種類の推薦入試が存在しているので、自分に合った戦い方を選べるんです。
というわけで今回は、大学の推薦入試にはどんな種類があるのかということををまとめました。
それぞれの入試の特徴をしっかり理解して、早くから準備をしていきましょう!
大学の推薦入試の種類にはどんなものがある?
大学の推薦入試にはこんな種類があります。
実は2021年度入試から、
と名称が変わっていることにも注意してくださいね。
厳密に言えば総合型選抜(旧AO入試)は”推薦”とは言えませんが…
学力試験を課さない・入試時期が早いという点で同じように扱われることが多いです。
まずは、これらの入試形式の違いを理解しましょう!
①指定校推薦
まずは学校推薦型選抜の中でも特にお得な指定校推薦について紹介していきます。
指定校推薦は狙える環境であれば絶対に狙ってほしいです!
指定校推薦とはどんなもの?
指定校推薦とは、いわば大学と高校との約束です。
そうすると高校では希望者を募って学内選考が行われます。
この学内選考さえクリアすれば合格はほぼ100%です。
ただこの指定校推薦、どこの大学にだって行けるわけじゃないんです。
自分の通っている高校に希望の大学の指定校推薦枠がない場合もあります。
また前の年までその大学の指定校推薦枠があっても、次の年からはなくなる可能性もあります。
指定校推薦の選考フローは?
指定校推薦の選考の流れと時期については以下の通りです。
【夏休み前】指定校推薦先発表
↓
希望調査実施
↓
【夏休み明け】高校に選考書類提出(志望理由など)
↓
高校の先生との面談
↓
【10月頃】学内選考通過
↓
大学に出す書類等準備
↓
【11月】大学での試験(面接・小論文など)
↓
【12月】合格発表
もちろん高校や大学によって時期・選考方法は変わりますので、注意が必要です。
学校内選考をクリアすれば合格はほぼ100%
先ほども説明した通り、指定校推薦は高校と大学との約束。
なので学内選考さえ通過してしまえば、めったなことがない限り大学に落とされるということはありません。
ただし!
高校在学中に問題行動を起こしていたり、合格が決まってから問題が発覚した場合は合格が取り消されることもありますよ。
高校からしても、問題のある生徒を大学に推薦するわけにはいきません。
今後の指定校推薦枠が減らされてしまったり、大学との信頼関係にかかわるからです。
ほぼ内申点だけで合格が決まる
学内選考で面談の実施や志望理由書の提出があるとは言っても…
学内選考の合否を決めるのはほぼ「内申点」です。
例えば…
「評定平均3.5以上の生徒1名」という指定校推薦枠に対して評定平均4.1の人と評定平均4.0の人が希望した場合、ほぼ4.1の人の勝利。
もちろん問題行動などがないことが前提です。
ということは…
「オール5の人は実質選び放題」というわけです。
普段の授業・テストさえ一生懸命頑張れば推薦がもらえるなんて、これほどおいしいことはありませんね。
内申はしっかり上げておくようにしましょう。
②公募制推薦(一般推薦)
次は公募制推薦(一般推薦)についてですが…
その前に「公募制とは何?」ってことを整理しておきましょう。
「公募制」ってどういうこと?
公募制とは「どんな高校からも応募できますよ」ということ。
先ほどの指定校推薦のように、在籍している高校によって出願できたりできなかったりするわけではないのです。
そして公募推薦は一般的に言われている「推薦入試」のイメージに近いものですね。
学校長の推薦があって、大学が指定する出願資格をクリアすれば出願することはできるのですが…
「合格できるかどうかはその人次第」
ということ。
合格が確約されていないため、試験当日の対策や書類づくりを徹底的に行わなくてはいけません。
公募制推薦(一般推薦)は内申基準が厳しめ
公募制推薦(一般推薦)では高校での成績に重点を置いていることが多いです。
出願基準で「評定平均〇以上」という条件が課されていることが多いですね。
さらに学校推薦型選抜ということもありますので、学校長からの推薦があることが前提です。
やはり日々の生活態度や内申点大切ですね。
③公募制推薦(特別推薦)
一方で公募制推薦(特別推薦)は、勉強以外のことを重要視しています。
例えば…
- 文化活動推薦
- スポーツ推薦
- 有資格者推薦
のような名前で募集している大学もありますよ。
部活で賞をとっていたり、スポーツの大会で優勝したり…
学校内外での活動での実績を持っていることが前提となることがあります。
出願資格については各大学によって異なりますので、募集要項を必ずチェックしましょう。
④総合型選抜(旧AO入試)
「AO入試」は2021年度入試より名称を変え、「総合型選抜」という名前になりました。
こちらも導入している大学がとても多いため、チャンスがあれば必ず受けたいですね。
総合型選抜(旧AO入試)とは?
学校推薦型選抜との一番の違いは、学校からの推薦がなくても受験できるという点。
総合型選抜(旧AO入試)でチェックされるのは、
- 入学意欲が強いか
- 大学や学部との適性は一致しているか
- 入学後のビジョンは明確か
などといったことです。
大学独自の試験が課される
総合型選抜では大学ごとにいろんな試験が用意されています。
- グループワーク
- 課題提出
- プレゼンテーション
- 小論文
- 面接
の中からいくつかを行うことが多いです。
でもこれらは一例にすぎません。
例えばこんな試験を行う大学もありました↓
こんな風に大学によって試験内容が大きく変わります。
大学の推薦入試についての注意点
ここからは推薦入試の受験を考える高校生に必ず覚えておいてほしいことをまとめていきますね。
すべての推薦入試を実施するわけではない
たくさんの種類の推薦入試を紹介してきましたが…
これらすべての入試を実施する大学はほとんどありません。
この中のいくつかをピックアップして実施する大学が多いです。
また、そもそも推薦入試を行わない学校だってありますよ。
選考内容や分類も大学による
推薦入試では普通、学力検査はありませんが…
大学によっては行う学校だってあります。
また「総合型選抜」という名前でも評定をチェックされることもありますよ。
入試の分類や内容、名前の付け方は大学によって様々なんです。
共通テストの点数も加味される場合がある
最近では推薦入試という名前がついていても、共通テストの点数まで考慮される場合もあります。
やはり基礎学力がない人を入学させるのには抵抗がある大学が多いのでしょう。
推薦狙いでもしっかり勉強面の対策をしないといけませんね。
資格により加点される場合も
また資格を持っていれば推薦入試当日の成績に加点をしてくれる学校もあります。
特に英検やTOEICなどの英語系の資格で加点される場合がありますね。
これらの資格・スコアは持っていて損はありません。
余裕のある人は必ず受験しましょう!
必ず最新の募集要項で確認をしよう
大学ごと、そして年度によって試験方法や出願条件なんかも変わります。
「去年までは推薦入試があったのに今年はなくなった!」
なんてこともザラにあるんです。
なので必ず最新の情報を確認してくださいね。
募集要項が出る時期は大学によっていろいろですが、6月くらいからその年度のバージョンが出始めます。
特に推薦入試の募集要項については6月になったら一般入試に先駆けて配布が始まることが多いです。
パンフ一括請求のサービスを使えば複数の大学の入試を比較することができますので、情報を集める段階の人はこういったものを活用するのも良いかもしれませんね。
時期によっては願書や募集要項も一緒に送ってくれます。
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まとめ:大学の推薦入試の種類はたくさん!
- 大学の推薦入試は大きく分けて「学校推薦型選抜」と「総合型選抜」の2つ。
- 学校推薦型選抜の中にも「指定校推薦」「公募制推薦(一般推薦)」「公募制推薦(特別推薦)」などがある
- でも大学によって行っている入試はまちまち
- 最新の情報を集めるようにしよう!
今回は大学の推薦入試の種類について説明していきました。
推薦入試には多くの種類がありますが、なんとなく分かっていただけましたでしょうか?
大学によってどの推薦方式を採用しているかはまちまち。
早く情報を手に入れて、志望大学がどんな風に試験を課すのかを確認しましょう。
目指すべきところが分かればそれに向かって準備をするだけです。
準備をするのに遅すぎることはあっても、早すぎることはありません!
受験直前で焦ってしまわないように少しずつ情報を集めたり、推薦入試・一般入試にむけて少しずつ努力していきましょうね。
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