集団討論って、面接や小論文と違って対策がしにくいですよね。
どんな人と組むかによって、自分の立ちふるまいが大きく変わってしまいます…。
得意と不得意の差がはっきり出てしまうのもこの集団討論です。
今回は集団討論の練習法と対策のポイントを、塾講師の目線でまとめていきました。
ぜひ最後までご覧くださいね。
集団討論の練習法は?
では、集団討論はどのように練習していけばいいのでしょうか?
おすすめの練習方法をご紹介していきますね。
学校・塾・予備校の集団討論対策会に参加する
やはり集団討論を上達させるためには、実際に人との練習が不可欠です。
欲を言えば、同じ受験生・就活生と練習をした方がいいですね。
人から学ぶということも沢山あります。
学校や塾、予備校で開催されている練習会には積極的に参加しましょう。
集団討論は回数をこなしていくしかないです。
日本の教育ではこういった討論の練習なんてあまりしないですからね…。
あらゆるものについて自分なりの意見とその理由を考える
集団討論中の態度や発言回数はもちろんのこと、発言内容も重要な採点項目です。
正直、無難な意見では試験管の印象に残ることはできません。
もし人と意見が違っても、人とは違う着眼点やなぜそう考えたのかをアピールできれば印象は良くなりますよ。
普段あまり考えない、環境問題や人権問題なんかはありきたりな意見が出がち。
そんなときにあなたらしいユニークなアイディアが出せれば “おっ” と思わせることができます。
積極的に発言できない人にこそ意識してほしいです。
でもそんなこと、本番でいきなりできるわけがないですよね。
普段からニュースなどを見て情報収集することももちろん大切ですが、もっと大切なのはそのニュースに対して自分の意見を持つこと。
普段から自分の考えを持つ習慣をつければ、本番でも問題なくできることでしょう。
時間内に意見をまとめる練習
問題が発表されてから実際の討論が始まるまでの間に、自分の意見をまとめておかないといけません。
時間内に意見がまとまっていないと…
「周りに合わせるばかりで、自分の意見がない人」と思われてしまいますよ。
これを防ぐためには、自分の意見を瞬時に出す練習が不可欠。
具体的な対策法は次の通りです。
- 過去問・よくあるテーマを使う
- 新聞の1記事1記事にコメントをつけていく
- 幅広い本を読む
いずれも1分以内に、自分の考えをノートに書けるとベスト!
始めは鋭い意見じゃなくても構いません。
だんだんと自分のカラーが出していけるはずです。
特におすすめなのは、新聞の1記事1記事にコメントをつけていく方法。
ちょっと難しいかもしれませんが、同時に世の中の流れも掴むことができます。
「知らん」、「よく分からん」とかじゃなくて、「賛成/反対」、「問題点」、「提案したいアイディア」などを書いていくようにしましょうね。
あまりおすすめはしないけど…友達と練習する
友達と自主的に練習することも良いことですが…塾講師の立場からはあまりおすすめはできません。
自主練習で変な癖がついてしまうこともあるんです…。
一緒に練習するくらいだから、普段から仲のいい友達なことでしょう。
自分の思ったことを率直に言葉にできてしまいますし、リラックスした態度で練習に臨みがち。
でも本番は全く知らない人と討論をするんです。
もし本番で練習のようにズバズバ発言してしまったら?
もし練習の時に誰にも指摘されなかった悪い癖が出てしまったら?
そう考えるととっても怖いですよね…。
もし友達同士で集団討論の練習をするのであれば、定期的に練習風景を先生に見てもらうようにしましょう!
プロにきちんと軌道修正してもらうことも大切です。
集団討論の対策のポイントは?
集団討論の基本の流れを知ろう
まずは集団討論の基本の流れを掴んでおきましょう。
- グループごとに着席
- 一人一枚メモ用紙が配られる
- 試験監督からテーマ発表
- 自分の意見をメモにまとめる
- 集団討論スタート
- (司会・書記・タイムキーパーを決める)
- 通常、初めに一人ずつ意見を述べていく
- 他人の意見についての賛成・反対の立場を示したりして議論を深める
- 最後にグループ全体としての意見をまとめる
- 討論の結果のまとめ・発表
大体の集団討論はこんな感じになっています。
全体の流れが頭に入っていれば、本番で落ち着いて取り組むことができますね。
集団討論の基本的な流れとタイプについてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
集団討論のタイプ別に作戦を立てよう
実は集団討論と言ってもいろんなタイプがあります。
- 司会・タイムキーパーなどは受験者から選出するのかどうか
- チームとして1つの結論を出さないといけないかどうか
- 討論が始まる前に意見を考える時間があるのかどうか
もし過去問を見ることができれば、より具体的な練習をしていけますね。
減点対象になる行動を知ろう
どんな人材を欲しがっているのかというのは、学校や企業により様々なのですが…
どういった行動で減点されてしまうのかはどの学校・企業でも同じですよ。
- 他人の意見を否定する
- 自分の意見を押し通そうとする
- どっちつかずな態度をとる
- 発言しない
- うつむいたまま
- リラックスしすぎた態度
こんな風に思うかもしれませんが…
本番になると意外とできないことも多いんです。
特に多いのが、メモに集中しすぎて他の受験者の顔を全く見れていないこと。
相手の顔を全く見ないということはものすごく失礼ですし、試験監督から見ても印象が悪いです。
発言者の顔を見ながらメモを取るというのは簡単なことではありませんので、3秒に1回は手を止めて相手の顔を見る!を意識して練習してみましょう!
相手を負かそうとしない、良い討論ができるように心がける
都立推薦入試の集団討論は、この中のだれか一人が合格するというわけではありませんよ。
集団討論のグループ全員が合格する場合もありますし、逆もしかり。
「この中で一番になってやろう!」という考えは危険なので捨てましょう。
試験監督にはすぐ分かってしまいますし、何より良い討論になりません。
自分の意見に説得力を持たせる練習をしよう
“○○するのがいいと思います。”だけでは少し弱いですね。
せっかく発言する機会があるのに、一言で自分のターンが終わってしまうのは非常にもったいない!
少しでも試験管の印象に残りたいですからね。
こんな風に具体例を入れるなどして自分の意見に説得力や具体性を持たせましょう。
必ず過去問を確認しよう
過去問が公開されているのなら、必ず確認をしましょう!
これは問題傾向を掴むだけではなく、先ほどお伝えした”集団討論のタイプ”を確認するためでもあります。
ちなみに都立高校の推薦入試では、集団討論のテーマを学校ごとに発表してくれています。
必ず自分が受ける学校の過去問を確認しましょう。
参考サイト:東京都教育委員会
集団討論の練習方法や対策法は分かりましたか?
- 集団討論の練習方法は、実際に人と練習するのが一番
- 同時に自分の考えをまとめる練習もしておこう
- 集団討論の基本の流れと、高評価につながる考え方を理解しよう
- 逆に減点になる行動も理解して、絶対にやってしまわないように日ごろから練習しよう
今回は集団討論の練習と対策についてご紹介していきました。
今まであまりディスカッションをしたことのない人にとっては、とてもハードルが高いかと思います。
しかし、集団討論は練習すれば上達します。
この記事が皆さんの推薦入試合格のための手助けとなれば幸いです。