塾を探すのに一番先に直面する疑問。
それは「集団か個別か」ということですよね。
今まで全く塾に通っていなかった人は、どう決めていいのか分からず先へ進めないという場合も多いです。
ということで今回は、塾は個別と集団どっちが良い?ってテーマで解説をしていきます。
これから塾を選ぶ人や、塾の見直しをする人の参考になれば嬉しいです!
塾は個別と集団どっちがいい?
はじめに結論を言ってしまうと、個別が良いか集団が良いかは生徒次第というのが本音です。
どちらの方が優れているということはないんですよね。
でも、生徒に合った方を選ばないと学力が伸び悩むだけでなく、最悪勉強が嫌いになってしまう可能性すらありますよ。
まずは個別指導塾・集団塾の良い所・悪い所を知って、その上で判断していくことが大切です。
個別指導塾のメリット・デメリット
まずは、個別指導塾のメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット① 講師との距離感が近い
やはり個別指導塾の一番の良さはこれですね。
すぐ隣に講師がいますので、必然的に講師と生徒の距離感(物理的にも心理的にも)が近くなります。
これによってどんな良い事が起こるのかと言うと…
- 質問がしやすい
- 理解したことを確認しながら授業を進められる
- 生徒の間違いのクセに気づきやすい
- 普段の勉強の様子をくみ取ってくれる
講師との距離感が近い事で生じるメリットというのは測り知れません。
かゆいところに手が届く指導をできるのは個別ならではですね。
これは勉強に対するモチベーションを上げていくことにも繋がります。
メリット② 生徒に合わせたカリキュラム
個別指導塾ではその生徒に合ったカリキュラムを作成してくれることが多いです。
特に英語や数学は、その範囲だけ対策しても伸びるわけではありません。
それより前に習ったところで躓いていしまっていたら、その範囲の苦手から解消していかないといけないんです。
個別指導塾ならどういう順番で、どういう風に勉強していけば伸びるのかを考えてくれるので、効率的に成績を伸ばしていけます。
メリット③ 振替授業ができることが多い
集団塾では授業を欠席してしまうと振り替えが出来ないことがほとんどですが…
個別指導塾では振り替え授業が実施できる可能性が高いですよ。
「遊びにいくから!」なんてふざけた理由だとさすがに振り替えられないと思いますが、学校行事なんかは考慮してくれることが多いです。
メリット④ 生徒のスケジュールに合わせられる
「部活が忙しいから遅い時間しか塾に行けない…」
「習い事が多くてどうしてもこの曜日しか通えない…」
こんな風に忙しい人でも通えるように授業を組んでくれるのはありがたいですね。
集団塾だと、受けたい授業と自分の予定が合わないだけでアウトです。
メリット⑤ コマ数やコースが相談出来る可能性あり
「英語は得意だから講習会だけやる」
「数学は苦手だから週2回通う」
こんな風に自由に通塾の予定が立てられるのも個別指導塾のいい所ですね。
集団塾だと5科目セットになってしまっていたりもしますから。
また講習会においても、「だいたいこれくらいのコマ数で」なんてお願いをして授業を組んでもらえることも多いです。
できる限り要望をくみ取って、授業の内容を考えてくれます。
メリット⑥ 他学年の生徒との交流
個別指導塾では集団塾と違って、教室に様々な学年の生徒がいます。
これは生徒目線で見てみると、刺激を沢山貰えるんですよね。
隣が同じ学校の先輩で、勉強や進路に関してのアドバイスをくれたり。
逆に小さい子が一生懸命勉強に励んでいるところを見れたり。
中には難関校に通っている先輩に憧れて、一生懸命勉強してその高校に合格できたってこともありました。
(同性です。すがすがしいサクセスストーリーですが本当です。)
このように、頑張っている人に刺激される事例は多いですね。
同じ学年が集まっている集団塾とはまた違った良さがあります。
デメリット① 料金が割高
では次に個別指導塾のデメリットですが…
まず気になるのが料金設定が割高ということですね。
後から細かく解説していきますが、本当は値段だけで選ぶべきではありません。
料金が高いぶん、きめ細やかな指導ができるということを覚えておいてください。
デメリット② 慣れ合いになってしまう可能性
頻繁にある例ではありませんが…
「先生との距離が近いためおしゃべりに夢中になってしまう」なんてこともあります。
大体の塾は教室長が巡回していますので、集中できていない子には声がけをしたり、講師に指導したりできるはずなんです。
ごくまれに教室長が巡回できない教室もありますので、そういったところは不安ですね。
でもこれ、保護者が監視できる方法もありますよ。
分かりやすいのは、報告書ですね。
大体の個別指導塾は授業ごとに、保護者に向けて報告書を書きます。
進度は順調か、どんな授業を行ったのかはある程度報告書から知ることができます。
デメリット③ 講師との相性が合わないとキツい
先ほどメリットとして、講師との距離が近いということを挙げました。
でもこれは状況によってはデメリットにもなり得るんです。
もし担当の先生との相性が合わなくてつらい思いをしてしまったら…
最悪塾に通うのが嫌になってしまったり、勉強そのものまで嫌になってしまう可能性すらあります。
なので途中で講師の変更はできるかなど、あらかじめ確認しておいた方がいいですね。
集団塾のメリット・デメリット
では次に、集団塾のメリット・デメリットをまとめていきます。
メリット① カリキュラムが管理・徹底されている
個別指導塾では、基本のカリキュラムはあれど、細かな授業計画などはあってないようなものです。
生徒ごとに進み方が違うので、講師がそれぞれの進度を個別に管理しているんですよね。
当然ですが進み方が遅く、テスト前に焦ってしまう子も出てきてしまいます。
集団塾は年間のスケジュールを一括で管理しているので、「受験やテストまでに間に合わない」なんてことは起こり得ません。
メリット② 競争心を刺激する
集団塾では、1つの教室に同じ学年の子が集まります。
そしてその中で小テスト・模試の結果で順位を発表されることが多いです。
定期的に実力順のクラス替えをする塾もありますしね。
集団塾だと、このように生徒の競争心を刺激する機会が沢山あります。
これが生徒のやる気に火をつけることもしばしばありますよ。
メリット③ 比較的安価であることが多い
集団塾では大勢の生徒の授業を講師一人で行うため、月謝が安くなる傾向にあります。
その塾や取るコマ数などにもよりますが、個別指導塾よりも安くなることがほとんどですよ。
デメリット① ついていけなくなる・つまらなくなる可能性も
しかし集団塾のデメリットとしては…
自分のレベルに合わない塾を選んでしまうと、お金も時間も無駄になってしまうということです。
簡単すぎる内容しかやっていない塾だと張り合いがなく退屈。
そして自分のレベルよりも数段階高い授業だと、挫折の原因にもなってしまいます。
なので本当は、いくつかのレベルの授業を開講していて、科目や成長度合いに合わせて上のクラスに行けるような塾が理想。
ここまで完璧な条件がそろった塾というのもあまりないですけどね。
デメリット② 根本は学校の授業と変わらない
集団塾では解法テクニックや受験に対する向き合い方など、学校では教えてくれないようなことまで教えてくれます。
そういう意味では集団塾に通う意味はあると思いますが…
「先生の話を聞いて、解いてみる」という基本構造は学校と全く一緒なんです。
みんなで足並みを揃えて勉強していくのが苦手なのであれば、個別指導塾を選びましょう。
集団塾か個別塾かを選ぶ際に重視すべきポイント
この章では、個別か集団かを選ぶ際に覚えておいてほしいことを紹介していきます。
予算で選ばないこと!
先ほど、個別指導塾よりも集団塾の方が料金が安い傾向にあるとお伝えしました。
しかし、「安いから」という理由で安易に選んではいけませんよ。
その塾が生徒のレベルに合わないと、「お金をかけたのに成績が上がらない」って事態になりかねないのです。
予算よりも、コスパで考えたほうがいいですね。
レベル・目的が合致したコースがあるかどうか
その生徒に合ったレベルの授業が開講しているかは必ずチェックしましょう。
実際に体験授業を受けてみたり、説明を聞きに行けば教えてくれますよ。
そしてその際に確認しておいてほしいのが、「自分の目的に合う授業を実施しているのか」ということです。
例えば中堅公立高校を受験したい人が、難関私立高校の対策をしても効果は薄いです。
さらに大学受験であれば、その学校のレベルや受験科目に合わせて授業が受けられるかを確認しましょう。
学校の授業についていけていないのなら個別指導
もし学校の授業を聞いても理解が難しいようなら、集団塾はオススメしません。
無理に集団塾に通っても内容が理解できない可能性が高いです。
何より怖いのは、苦手意識に拍車がかかってしまうこと。
こうなってしまうと伸びるものも伸びません。
こういう人は個別指導塾で手取り足取り教えてもらうことをおすすめします。
学校の授業が簡単に感じられる人は?
逆に学校の授業が簡単すぎてつまらないという人も、個別指導塾がオススメです。
よくある標準レベルの集団塾もまた、つまらなく感じてしまうことでしょう。
学校の授業を問題なく理解できているのなら、個別指導塾に通って、よりレベルの高い授業を受けたほうがいいです。
どうしても集団塾が良いのなら、難関校向けの授業が用意されているところを選びましょうね。
子供の性格に合わせて決めよう
個別か集団かを選ぶ上で一番大切なのが、子供の性格と合っているのかどうかです。
競争心をあおられるのが苦手な子が集団塾に行くのはなかなか厳しいですし。
そんな子でも、担当の先生が個別で教えてくれることで「この先生についていこう」と頑張ってくれる場合もあります。
逆に個別指導で直接的に管理されるのが嫌いな子もいますしね。
どんな環境で伸びていけるかというのは人によって違います。
それぞれにとって最適な環境を見つけられたらいいですね。
まとめ:個別指導塾か集団塾かは現況の学力や性格による
- 個別指導塾は通塾スケジュールや授業内容がオーダーメイドできる(可能性が高い)
- 一方で割高になったり、講師との距離が近いことで生じるデメリットも
- 集団塾は安価だが、レベルや目的に合わないと成果に結びつきにくい
- 子供の性格と学力・目的に合わせて選ぶことが大切
今回は塾は個別と集団、どっちがいいのか?ということについてまとめていきました。
どちらが良いのかは本当に人それぞれ。
子供の性格や塾に求めることなどによってかなり変わってきます。
それにどちらが合うのかというのは、実際の授業を受けてみないと分からない部分もあります。
なので余裕を持っていろんな塾を体験してみると良いですよ。
今は集団・個別の他にもいろんな形態の塾がありますから。
スタディサプリやオンライン家庭教師なんかを選択する人も多いですからね。
これから塾を探す人はぜひ視野を広く持って、ぴったりの環境を探してみてください!