私が働いている塾は個別指導塾です。
「個別指導塾って勉強が苦手な子が多いのでは?」と考えている方が多いかと思いますが…
実はそんなことはないんですよ。
もちろん基礎から教える必要がある子もいますが、すごーーーく勉強ができる子も多く通ってます。
そして、勉強ができる子は塾を上手に活用していることが分かります。
という訳で今回は、お勉強がすごーーーくできる子の塾での様子をお教えしたいと思います。
勉強ができる子の意外な塾での過ごし方とは?
では早速、私の周りの勉強ができる子はどのように塾を活用しているのかを紹介していきます。
授業に積極的である
これは特別なことではなく、ごく当たり前のことですが…
勉強ができる子というのはいつも授業に積極的に取り組んでいます。
ここでいう積極的とは、よく発言する・よく集中しているというだけではありません。
主体的に考え、手を動かしたり質問したりしてくれるということです。
例えば…
- なぜそのような考え方をするのか?
- 他の場合も同じ考え方で解けるか?
- 先生が解説したのと同じように自分一人でもできるか?
などなど…
こういった事を頭の中で考えたり、言葉にしたりしてくれます。
習ったことを確実に自分の力に出来るように、頭をフル回転させているんです。
また、勉強ができる子は質問が多いです。
自信がなければ分からないと言うし、「それってこういう事でいいの?」と確認してくれます。
この確認する作業は非常に重要です。
勉強ができる子は教科書の言葉通りでなく、自分の言葉で覚えようとします。
先生がやって見せたことを自分の言葉に置き換えて覚え、自分でやってみる。
これで正解できれば理解はほぼできています。
あとは演習で定着させるだけ。
このように勉強ができる子というのは、
「今日勉強した内容を絶対に身につけて帰るぞ!」
という意識をもって授業に臨んでいるんです。
授業はずっと質問の時間
このやり方で授業を進められる子は少ないですが、塾の活用法としては最も効率がいいです。
だって家で出来る作業を塾の授業中にやるのはもったいないじゃないですか。
お家で勉強する中で出てきた疑問点を塾で確認する。
こうすれば家庭学習をベースに、良いリズムで勉強を進めることができます。
またやるべき勉強のほとんどをお家で済ませることで、塾の授業中は確認テストや間違えた問題の類題演習に時間を使うことができます。
ただ質問中心の授業というのは、講師はほとんど準備せずに授業に臨むことになります。
それで聞かれたことに対して瞬時に返答していくわけなので…
講師の腕の見せ所ですね。
意外とおしゃべりは多い
意外に思われるかもしれませんが、勉強ができる子は授業中のおしゃべりが多いです。
おしゃべりと言っても、無駄なことを話しているわけではありません。
上記のように質問が多かったり、今後の学習計画の相談だったり。
基本の勉強はお家でできているので、塾の授業中に根を詰めて勉強する必要はないのです。
それに、塾を気晴らしの場として捉えている生徒すらいます。
1週間の学習成果を報告して、分からなかったところを解決して、順調に進んでいるという自信を持つ。
友達が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思う。
そんな素敵な場として塾を活用してくれると、講師としてもとても嬉しいですね。
早くから受験対策をする
勉強ができる子は、早くから受験に向けた対策をします。
学校の授業に合わせた勉強だけでは物足りないという子が多いんですよね。
定期テストの対策は自分で出来てしまうので、応用問題や入試に向けた演習を早くから行うことができます。
少し具体的なことを話すと…
例えば都立高校の自校作成入試を受ける生徒は、問答無用で学校の進度は無視します。
また難関大学狙いの高校生であれば、1年生から受験対策をして行くことも多いです。
基本の勉強は家で出来るからこそ、塾の授業を自由に使えるんですよね。
生徒が決めた学習計画が最優先
勉強ができる子は、自分でしっかりと学習計画を立てている場合がほとんどです。
なのでその学習計画を邪魔しないように、塾でやることや宿題を調整する場合もあります。
こう書くと、「学習計画まで生徒任せで大丈夫なの!?」と言われそうですが…。
安心してください。
ちゃんと合格に向かって前進していけるように管理していますよ。
例えば生徒が「この教材を使って勉強していきたい」と相談してきたら、足りない部分を補えるように補助教材のアドバイスをしたり。
明らかに勉強量が足りないと判断した場合には言い聞かせます。
また丁寧さや定着度が伝わるように、確認テストやノートチェックなども行います。
本当のことを言うと、こちらで用意したカリキュラムに沿って進めてもらった方が管理が楽ではあるんです…。
でもせっかく自分で考えたことを一蹴することになってしまいますからね。
生徒のやる気を尊重して、自分の力だけでどんどん進んでいける力を育てる目的もあります。
勉強ができる子はもともと自分の頭で考えるのが得意なことが多いです。
そのやる気を摘み取ってしまわないように、講師はサポートしていきます。
自習室は好き嫌いが分かれる
「自習室はどんどん利用するべき!」
と、私自身もこのブログ内で沢山言ってきました。
でも勉強ができる層だけを観察していると、自習室の利用率はそこまで高くないんですよね。
その理由は、家の勉強環境が整っているから。
わざわざ塾に来なくても、家で集中して勉強することができるんです。
自習室は集中できるという子もいるし、逆に集中できないという子もいる。
勉強ができる子の中でも好みが分かれるようですね。
とは言え意図的に真似するのは難しいかも
こんな風に考える人もいるかもしれませんね。
でも、この使い方を全て信じて実行しようとするとちょっと危険です。
基礎学力や勉強習慣がついてない状態で、授業中の演習時間を減らしたり、規定カリキュラムから外れて独自の勉強を進めるというのはリスクしかありません。
ここに書いてあるのは結果論。
受験ができる子が全員こういう塾の使い方をしているわけでもありませんしね。
ただし、全く参考にならないという訳ではありませんよ。
こういった塾の使い方はとてもコスパが良いし、なにより自分で物事を考える力を伸ばしていくことは大切です。
無理に真似しようとせず、一人一人に合った勉強方法を考え、先生と相談していくべきです。
勉強ができる子の塾の使い方は参考程度に!本質を見極めよう。
- 勉強ができる子は基本的に、自分で考えて行動している
- 塾の授業中も全てを吸収しようとしている
- だから塾の授業中も要望に合わせた授業をしやすい
- これができるのは家での学習習慣や基礎学力の土台があってこそ
- 形から真似するのは絶対ダメ!
今回は勉強ができる子の塾の活用法について紹介していきました。
文にしてみて改めて感じますが、なんて効率の良い授業なんでしょう…。
勉強ができる子は、「塾の授業をさらに有意義にしたい」という意思があります。
でも、すごーーーくできる子にもいろんな子がいて、学校の授業ベースで進みたいって子もいますよ!
「勉強ができる子は必ずこうしてる!」
「できるようになるには絶対これ!」
ということはないのです。
だから形だけ真似をしようとしないでくださいね。
下手に真似しようとすると、大変なことになってしまいます。
いずれにせよ、この「主体性」はとても重要です。
自ら行う勉強ほど力になるものはないのです。
この記事が勉強法や塾の使い方の参考になれば嬉しいです。