入試で初めて面接を経験するという人も多いですよね。
そもそも大人と話すことが苦手だったり、自分の考えがまとまらなかったり…
一言で「面接が苦手」と言っても色々な理由が考えられます。
でも入試の面接でよく聞かれる質問さえ分かっていれば、事前に答えを準備しておくこともできます。
よくある質問を対策しておくだけでも心の余裕に繋がりますよ。
というわけで今回は高校・大学の推薦入試でよく聞かる質問と、他人と差をつけるポイントを解説していきます。
面接で“おっ”と思われるような答え方ができるように、考え方のポイントを押さえてくださいね!
高校受験生用に動画も用意しました。
それぞれのポイントや出題意図なども解説しているのでぜひどうぞ。
高校・大学の推薦入試の面接でよくある質問
ここでは高校入試でよくある質問をピックアップしていきます。
志望動機などについての質問
- 志望動機
- なぜ他の学校ではだめなのか?
- この学校の校則についてどう思う?
- この学校が不合格だった場合はどうする?
- 通学経路と通学にかかる時間は?
- 学校見学には来たことはあるか?
- 学校見学の際の本校の印象は?
- 受験する学校のことは誰に相談した?
- ほかの高校・大学を受験する予定は?
- 本校について質問はあるか?
高校入試で必ず聞かれるのが、この「志望動機」に関する質問。
面接官が最も重視する項目の一つです。
特に推薦入試では志望動機はとても重要です。
誰にでも当てはまるような志望動機では合格をつかむことは難しいです。
差別化を図っていくことが大切ですね。
詳しい志望動機の書き方はこちらで解説しています↓
これまでの学校生活についての質問
- これまでの学校生活での一番の思い出は?
- 中学/高校では何を一番頑張った?
- 出身校の特色は?
- 今までの中学校生活での反省点は?
- 放課後はどのように過ごしている?
- 遅刻・欠席は何日?その理由は?
- 校長先生の名前と、担任の先生の名前は?
- 担任の先生はどんな先生?
- 部活や委員会は何をしていた?
- 部活での一番の思い出は?
- 部活で一番苦労したことは何?
- 部活動を通じて学んだことは?
- 職場体験/奉仕活動はどんなことをした?
中学校生活のことも必ずと言っていいほど聞かれます。
これらの質問によって「その人はどんな人なのか?」ということを見抜くことができるんです。
部活や学校行事で頑張ったことをアピールするチャンスなので、しっかり考えておきたいですね。
こんな人はこちらのページが参考になるかもしれません↓
※ちょっとネタ要素を含みます。
勉強についての質問
- 受験勉強はどのようにしている?
- 得意科目と不得意科目は?
- 家での学習時間と学習方法は?
- 苦手科目を克服するためにどのように工夫している?
- 合格後の勉強はどのようにしている?
- 塾には通っているか?
- 勉強と部活を両立するために心がけたことは?
- タブレット学習のメリットは?
勉強に関する質問は、「その人の課題に対する向き合い方」を読み取ることができます。
特に「得意科目と不得意科目」はよく質問されますね。
実はこれ、求められている答えは「これもこれも得意です!」ってことじゃなくて、
って感じで答えるのがポイント。
「得意・不得意をしっかり認識していて、不得意なものに対して努力できるかどうか」をチェックしているんですよ。
自分自身のこと・自己PR
- あなたの性格は?
- 長所・短所は?
- 趣味・特技は?
- 尊敬する人は誰ですか?
- 1分間で自己PRをしてください。
- 最後に言っておきたいことはありますか?
これもよくある質問ですね。
長所・短所、趣味・特技は定番中の定番です。
しっかり考えておきましょうね。
自己PRでは、「この高校に本気で入りたいんだ!」という想いをぶつけましょう。
ここでも他の人と被らないような、自分だけの自己PR文が作れると良いですね。
これからの学校生活・進路についての質問
- 入学してから頑張りたいことは?
- 部活には入る予定はある?
- 将来の夢は?
- 将来の夢を実現させるために努力していることはある?
- この学校を卒業した後の進路は?
- 将来外国語を学ぶとしたら何がいい?
目標が定まっている子とまだ全く考えられていない人、推薦入試で合格させたいのはどちらですか?
この2択なら「目標のはっきりしている人」の方が高校に入学してから頑張ってくれそうですよね。
そのため、将来の夢や目標は具体的であればあるほどGOOD!
ってことをアピールすることが大切になります。
日常生活についての質問
- 家ではどんなお手伝いをしている?
- 身近な関心ごとは何?
- あなたの悩み事は誰に相談している?
- 暇なときは何をして過ごしている?
- もし友人が他の友人の悪口を言っていたらどうする?
- もし友人と喧嘩してしまったらどうする?
- 友人と付き合う上で気を付けていることは?
- スマートフォンは持っているか?主に何に使っている?
- いじめについてどう思いますか?
この辺になってくると、事前に予想を立てて回答を考えることが難しくなってくるかもしれませんね…。
ここに書いてあることは少なくとも、答えを事前に考えておきましょうね。
例えば「スマートフォンは持っていますか?主に何に使っていますか?」という質問だったら、
「YouTubeを見ています…」と正直に言ってしまうとマイナスな印象になってしまいます。
同じ「YouTubeを見ている」ということを伝えるのでも、
と言う方が断然印象が良いですよね?
決して嘘をつく必要はありませんが、言い方を工夫するようにしましょう!
時事問題・一般常識についての質問
- 環境問題対してあなたがしている工夫はある?
- 日本に来た外国人に連れて行ってあげたいところは?
- 最近一番心に残ったニュースは?
- 好きなスポーツ選手は誰?
- 今の学生と昔の学生の違いは?
- より良い地域を作るために大切なことは?
- あなたの「今年(去年)の漢字」を教えてください。
- 選挙年齢が18歳に引き下げられたことについてどう思う?
- コロナで働き方はどう変わった?
- 少子化が進むと将来どんなことが起こる?
- AIが発達すると生活にどんな影響がある?
偏差値の高い学校ほどこういった質問が増える印象です。
こんな感じの質問は、普段から考えていないと答えるのが難しいですよね。
” 普段いかに世間を見ながら生活しているか ” が問われる質問です。
また、” 機転を利かせる力 ” も問われてきますね。
質問を予想することは難しいですが、
- 気になったニュースとその感想
- 環境問題について考える事
この2つは必ずチェックしておきましょう。
またコロナウイルス関連は小論文のテーマとして出題される可能性も高いです。
入試で小論文試験がある人はこちらもチェックしておいてください↓
想定外シリーズ。こんな質問もあるかも?
- 緊張していますか?
- 学科試験や小論文の出来はどうだった?
- 家庭科の授業が役に立ったと思ったことはある?
- 無人島に何か一つ持っていくとしたら?
- 小学生と理科の実験をするとしたら何をする?
- 好きな食べものは?
- 好きな漫画は?
- 好きなタレントは?
- 好きなテレビ番組は?
- 担任になってほしい芸能人は?
- 健康のために気を付けていることはある?
- 今朝は何を食べた?
この辺の質問は、受験生が対策してないであろう質問をわざとぶつけるものです。
よくある質問ばかりだと事前に考える時間ができてしまいますし、塾や学校の先生に手伝ってもらってる可能性すらありますもんね。
こういう質問が来た時には、とにかく焦らないことが大切!
準備していた質問の時はスラスラ話せていても、想定外の質問の質問が来たら急に慌ててしまう人がいるんですよね…。
これだと、
って思われてしまいます。
高校・大学の推薦入試の面接で差をつけるポイントとは?
面接の回答には、「これ!」という絶対の正解はありません。
その人の性格や環境にもよりますし、学校ごとに求めている生徒像も違うからです。
というわけでここでは、全員に気を付けてほしいポイントをお話していきますね。
面接マナーよりも発言内容
面接練習というと、入室のしかた・座り方などのマナーを徹底的に練習する人がいます。
もちろん面接のマナーは大切です。
マナーを守れている人とそうでない人では、しっかり面接マナーができている人のほうが印象が良いに決まっています。
しかし…
高校の推薦入試の面接は大人と子供の面接。
就活の面接ほどしっかり面接マナーを叩き込む必要はありません。
失礼にならないように、最低限のマナーだけ守ればOKですよ。
推薦入試の面接で意識してほしいのは、面接官に「おっ!」と思わせること。
ただでさえ倍率の高い推薦入試。
面接マナーの練習はそこそこにして、発言内容に磨きをかけて差別化を図るべきです。
内容に一貫性を持たせることが大切
というアピールを聞くとどう思いますか?
ちょっと矛盾しているように感じる人もいるかもしれません。
たとえ全て本当のことだったとしても、
面接官にこう思わせてしまうのは避けたいですよね。
こうならないために、アピール内容にはある程度一貫性を持たせる必要があります。
「勉強」なのか「部活」なのか、1点に絞るという勇気も必要ですよ。
学校の目的と自分の目的を一致させる
例えば進学校の場合、欲しいのは合格実績ですよね。
「国公立〇名、早慶〇名合格!」なんて最難関大学の合格実績を求めている学校を受験するのに、「専門学校に進学希望」とアピールしても…
とはなりませんよね…。
一般入試であれば問題ないですよ。
しかし推薦入試となると話は別です。
学校側も欲しい生徒像はあるのですから、大幅に違う方向のアピールはしないほうがいいです。
ちなみに学校がどんな人を欲しているのかは、学校のパンフレットを参考にすると良いですよ。
合格実績、スポーツ、地域貢献などなど…
その学校が推したい内容、つまり欲しい人材が見えてくるはずです。
台本丸暗記のような話し方はマイナス
志望動機を一字一句丸暗記している(感じで話す)人、よくいるんですよね…。
暗記すること自体は良いのです。
でも…
頭の中の台本を読み上げるような話し方をしてしまうと、聞く側からしたらかなり不自然なんです!
またそういう人は、先ほども例を出したような「想定外の質問」対してうまく対応することができません。
今まではスラスラ答えられていたのに、想定外の質問が来た途端口調が変わったり、簡単な質問なのにうまく答えられなかったりするんです。
このようなことを防ぐためには、
「言うべきことは箇条書きで頭に入れておく」
ということが効果的です。
どうしても言いたいことだけ頭に入れておいて、細かい文構成はその場で考えるんです。
始めは難しく感じるかもしれませんが、慣れてくればなんてことはありません。
普段の会話と同じです。
友達と話すとき、一字一句セリフを決めて話す人はいませんよね。
一問一答で終わらせない。聞かれなくても理由まで述べる
たとえば…
こんな風に一言で終わらせてしまうと、自信のない感じ・ぶっきらぼうな感じを与えてしまいます。
なにより、
と迷わせてしまって、気まずい時間が流れてしまいます…。
せっかくの自己PRの機会がすぐに終わってしまうというのはもったいないことです。
基本的に、面接での受け答えは一言だけにならないように、理由や具体例なども話すほうが良いですよ!
その場の対応力が勝負の分かれ目
先ほどから申し上げている通り、面接では必ず想定していない質問をされます!
なのでやはり、機転を利かせる力と瞬発力が必要になってきますね。
すぐに身につく力ではないですし、どうやって対策したらいいのかと言われると大変難しいですが…
とにかく落ち着いて対応するしかないです。
とはいえ、どんな質問事項があるのかを事前に知っておくに越したことはありません。
先ほど紹介した質問の例を参考にして準備をしておきましょう。
またどんな質問が来てもいいように、ドンと構えることも大切ですよ。
常に面接官の目線に立とう
「常に面接官の目線に立つ」ことが、面接の最大のポイントとなります。
もはやこれに尽きるかもしれません。
「自分をどう見せたいのか」よりも「面接官がどんな風に受け取るか」の方が重要ですよね。
と、一度考えてみましょう。
そうすれば面接でのふるまいや、受け答え内容の方向性も絞れてくるはずです。
推薦入試の面接で聞かれる内容を把握して、できる限り準備をしておこう!
- 面接でよく聞かれる内容はあらかじめ発言内容を考えておこう
- ただし、「想定外の質問」も必ず来ると思っておこう。
- 面接マナーよりも、発言内容を意識して面接練習をしよう
- 常に面接官の目線になって「どんな子を合格させたいかな?」と考えるようにしよう
今回は高校・大学の推薦入試の面接でよくある質問と、差別化を図るための考え方・対策について紹介してきました。
「準備できることは入念に準備して、後はその場でどうにかする!」とドンと構えておくことも大切ですよ。
心に余裕がないと、どんなに良い子であっても面接官にそれが伝わりませんからね。
また事前に提出する志望理由書(自己PRカード)と矛盾が生じないようにしてくださいね。
皆さんが見事、推薦入試を突破できることを祈っています!
都立高校を受験する人はこちらも参考にしてくださいね↓