まずは受験お疲れ様でした。
志望校がダメだったのは本当に残念ですが、落ち込んでばかりはいられません。
この後どうしていくべきなのかをしっかり考えないといけないですよね。
この記事では浪人するべきなのか?浪人はしないほうが良いのか?ということについてお話していきます。
大切な決断をする上で少しでも参考になれば幸いです。
以下は関連動画です。
ちょっと違う視点からもお話ししていますので併せてどうぞ。
浪人はするべきなのか?
浪人をするべきかどうかというのは一言でまとめられるものではありません。
その人の置かれている状況や考え方によって大きく変わるからです。
なので一般的なお話になってしまうのはご容赦ください。
また「誰が知った風な口をきいてるねん」ってなると思いますので私の簡単な経歴をまとめると、
- 指導歴12年(執筆時)
- 自分は仮面浪人→編入で第1志望校に入学
- 浪人生の指導実績あり
こんな感じになっています。
興味のある方はこちらの記事も読んでみてください↓
私自身がちゃんとした浪人生活を送っていたわけではないので恐縮なのですが…
指導歴12年の講師として、そして浪人に詳しい知人との意見交換から得られた知見をもとにお話ししていこうと思います。
浪人生活は人生においてプラスになることが多い
浪人生活は想像以上につらいものです。
でもそのつらい生活を乗り切れば得られるものは大きいですよ。
自分を律する力、戦略を立てる力、そしてやり遂げた経験など…
たとえ志望校に合格できなかったとしても、浪人生活を通して大きな成長ができるはずです。
こういった副産物に目を向ければ、浪人を経験するということは人生においてプラスになることが多いと考えています。
浪人が無駄になるかどうかは頑張り次第
とはいえ浪人中に真面目に勉強に向き合えなかったり甘えた気持ちが勝ってしまった場合…
合格という結果はおろか上記のような副産物すら得られないということはザラにあります。
それこそ浪人生活を無駄にしたと言っても良いでしょう。
浪人を成功させられるかはあなたの心持ちに大きく左右されるんです。
浪人の成功率は高くないことをふまえて考えよう
一般的には、浪人の成功率は2割と言われています。
しかしこれもデータによってピンキリで、あるデータでは半数弱が浪人に成功したというものもありました。
こういった数字は誰がどのように調べたのかは分からないんですよね。
浪人の最終目標をどこにおくかでも変わってきますし、調査がいつの時点で行われたのかによっても変わってくるんです。
なのでこれに関してはあくまで参考としてほしいのですが…
浪人成功率が半分以上となった調査結果を私は見たことがありません。
(知らないだけかもしれなのでご存じの方は教えてくださると嬉しいです。)
なので実際はどうか分からないけど「浪人成功率は低い」と考え、肝に銘じておくことが大切です。
浪人成功の定義は?
そもそも浪人成功の定義というものも人それぞれなんですよね。
- 第一志望校に受かること
- 現役の時よりも上の大学に受かること
- とにかくどこかの大学に合格すること
- 1年間必死に取り組むことが一番大切
こんな感じで「浪人成功の定義」を考えておくことも大切です。
そうすればそれが無茶な浪人なのかどうかが見えてきますよ。
滑り止めはどうだった?
浪人を考えている人にはいろいろな事情を持った人がいるかと思います。
- 滑り止め校に受かったけどやっぱり第一志望校に行きたい
- 大学に全落ちしてしまって働くか浪人するかの2択しかない
- 経済的な事情で国公立にしか行けない
などなど…
もし滑り止め校を蹴ってでも浪人したいというのなら、
今年の頑張り方によって来年はその滑り止め校にすら受からない可能性がある
ということを覚えておいた方が良いですよ。
実際問題、浪人は可能なのか?
浪人するにあたって必ず考えないといけないのはお金の問題。
浪人するのにいくらかかるか知っていますか?
一般的な予備校に通うとなると年100万円ほどかかると言われています。
それだけではなく、書籍代、模試代、予備校までの交通費や寮費など想像以上にお金がかかるものです。
そして長い目で見ると、会社で定年まで働く場合は浪人していた年数分のお給料が減る形になります。
こういった金銭的負担をどうするのか?というのは自分だけでは解決できない問題です。
お金のこと、勉強の具体的な計画、どんな浪人方法が適しているのかなどを総合的に考えないといけませんね。
家族で話し合い、納得できる方向性を探りましょう。
人の目線は気にする必要なし
「浪人生って大学で友達はできますか?」
「就職に影響ありますか?」
「無能扱いされないか心配です。」
みたいな相談もたまに届くのですが…
これらは気にする必要はありません。
むしろこういったことを心配するくらいなら浪人はしないほうがいいと思います。
実際浪人を成功させた友人の中には、友達とちょっと気まずい感じになってしまったり、就活の面接で浪人について聞かれたという人もいました。
しかし本人は全く気にしていない様子ですし、大きな不利益を被ったとは考えていないようです。
就活では「浪人について聞かれた」というだけで、そのせいで落ちたというわけでもないですしね。
それ以上にその大学への熱意が上回ったからこその浪人成功だと思っています。
浪人のメリット・デメリットを知ろう
浪人をするべきか考えるにあたって、浪人のメリット・デメリットは知っておいた方が良いですね。
ここではサラッと紹介していきます。
浪人のメリット
- 成功すれば望みの学歴が手に入る
- もしくはそれ以上の学校に合格できる可能性がある
- 学歴を得ることによって将来得られるお給料が増える可能性がある
- 1年間勉強だけに集中できる
- 自己管理能力が付く
- 戦略を立てる力を得られる
- やり遂げたという成功体験を得られる
- 自分を見つめ直せる
浪人のメリットとして一番大きいのは「成功すれば望みの学歴が手に入る」ということ。
しかしこれは浪人に成功すればの話です。
志望校の合否や浪人中の過ごし方によっては得られないものも出てきますよ。
浪人期間の過ごし方は一生を左右する可能性があるということを覚えておきましょう。
浪人のデメリット
- 志望校に合格できる保証はない
- 予想以上にお金がかかる
- 趣味や遊びに時間を割く余裕はない
- 同年代と比べて1年遅れてしまう
- 合格後は年下と一緒に勉強することになる
- 現役時よりも学力が下がる可能性もある
このようにデメリットを挙げていけばきりがありません。
しかしどれをデメリットと思うかは人それぞれ。
これらを許容できるというのならば問題ありません。
あまり知られていないのですが、浪人したら絶対に学力が上がるわけではないのです。
勉強に本気になれなかった場合、むしろ現役時代よりも学力が下がってしまう可能性もあります。
自分を過信せずに厳しい目でジャッジしないといけませんね。
浪人してもOKな人・NGな人
ちょっと厳しいことを言ったので不安に思ってしまった人もいることでしょう。
ここでは私の考える、浪人しても大丈夫な人・浪人はしないほうがいい人の特徴をまとめていきます。
浪人してもいい人
まず浪人しても大丈夫な人の特徴はこんな感じです↓
これに当てはまれば「絶対に浪人成功できる!」という意味ではなく、
「浪人中、自分でしっかりと勉強していける」・「比較的浪人成功できる確率が高い」という風にとらえてくだされば幸いです。
浪人はとにかく自分との勝負。
厳しい浪人生活を送るためには自分に厳しくしないといけませんし、そのための環境も整っていることが必要です。
そして浪人中は精神が不安定になることもしばしば。
それでも前を向き続けるためには…
その大学についての情熱・将来の野望みたいな確固たる目標が必要なんです。
また金銭的な負担を自分で受け止めるくらいの覚悟も必要でしょう。
「親がお金を払ってくれる」と考えてしまうと浪人生活にも甘い気持ちが表れてしまう可能性が高いです。
出世払いでもいいので、浪人費用を自分で負担すると考えると浪人に対する気持ちの強さが見えてきます。
浪人すべきではない人
そして私が考える、浪人するべきではない人の特徴はこんな感じです↓
基本的に現役時代に本気を出し切れなかった人は、浪人しても思うような結果が得られない可能性が高いです。
浪人中は現役時代よりもシビアに勉強をしていかないといけません。
趣味も、友人と会うことも、休憩時間すらも極限まで減らしていく覚悟が必要なんです。
バイトをしたり、大学入学後のことを心配している場合ではないですよ。
またプライドが邪魔するケースがあります。
実際にこんな生徒がいました。
正直に過去問や小テストの点数を申告せず、課題や再テストを回避し…
結局その年も全落ちという悲しい結果になってしまったんです。
また浪人はどんどん実力をつけてくる現役生から逃げ切る勝負でもあります。
4月の模試でいい結果を出して天狗になったり、現役生に抜かされてメンタルを保てなくなる人も見てきました。
そうなってしまってからでは遅いので、自分は本当に浪人生活に耐えられるのかどうか今一度考えてみてください。
自分は浪人するべきと確信したら…
このように決心できた人はぜひ頑張ってほしいです!
しかし自分の気持ち一つで浪人を成功させられるわけではありません。
ここからは浪人を決心した人が次にとる行動についてお話していきますね。
まずは浪人したいという気持ちを親に伝えよう
先ほども書きましたが浪人には親の協力が必須です。
金銭面ももちろんのこと、勉強するための環境づくりや日常の細々としたサポートなんかも浪人成功のためには大切ですからね。
まずは浪人したいという気持ちを親御さんに伝えましょう。
しかしその際、高確率で反対されると思います。
親御さんにも考えがあるはずなのでしっかり聞き、そして話し合いましょう。
親は自分のことを一番よく知る人であることをお忘れなく。
親を味方につけることが浪人成功のファーストステップです。
金銭面や具体的な勉強方法について話し合おう
なんとなく浪人を始めて、なんとなく月日が経ち、なんとなく入試本番を迎えるのは何が何でも避けたいところです。
事前に具体的な目標や勉強方法を決めましょう。
- 予備校や塾に通うのかどうか
- 1日のスケジュール
- 勉強量や使用テキスト
- 浪人費用はどうするのか
- 何をもって浪人成功とするのか
- もし失敗してしまったらどうするのか
浪人は気持ちだけではやっていけませんからね。
浪人に失敗してしまったらどうするのかとか、1年後のことまでしっかり考えないといけませんよ。
基本的に2浪はないと思っておきましょう。
双方が納得できたら今すぐに勉強を始めよう
上記のメリットデメリットをすべて受け入れる覚悟があって、なおかつ親も納得しているのなら…
後はその目標に向かって頑張るのみです。
何回も何回も申し上げますが、浪人は自分との勝負。
日々の自分の行動で浪人成功/失敗が決まります。
「4月から頑張ればいいや」みたいな少しの甘えが結果を大きく変えてしまうんです。
今すぐに勉強を始めましょう。
そしてこの1年をすべて勉強に捧げましょう。
まとめ:本当に浪人するべきかはいろいろな角度から考えよう
- 浪人は気持ちだけでは成功させられない
- 向き・不向きもあるのでしっかり自分を分析する必要がある
- 自分の気持ち・環境・経済的事情などを総合的に考える必要がある
- 親を味方につけよう
- 浪人は生半可な気持ちでは成功させられないと肝に銘じよう
今回は浪人はするべきかどうかということをお話していきました。
人によって事情が異なるので、ここで「浪人するべき/するべきでない」ということは明言できません。
様々な側面から判断する必要があるんです。
しかし一番大切なのは自分の気持ちであることをお伝えしておきます。
その他の条件が整っていても、自分の熱意がないと浪人を成功させることは難しいですからね。
今回は一般的なお話になってしまいましたが、この記事があなたにとって最善な選択をするお手伝いとなれば嬉しいです。