こんな風に悩んでいるご家庭も多いですよね。
私自身、生徒の保護者からこんなを相談されることが多いです。
でも実は、勉強をしないのは子供だけが原因というわけではないのです。
日々の親の言動や環境が、勉強嫌いにさせている可能性もありますよ。
ということで今回は、「子供が勉強しない」と悩んでいる親御さんに確認してほしいことをまとめました。
子供との接し方を少し工夫するだけで、勉強に対する意識が変わってくれるかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。
子供が勉強しない原因は親の接し方かも!?
まず最初に、「子供が勉強をしないのは親が悪い!」って言いたいわけではないということを強調しておきます。
勉強をしないという状態には3つがあると思っています。
- 勉強をしたいけどできる環境じゃない
- 勉強する環境は整っているけどやりたくない
- 気持ちも環境も勉強に向いていない
なので勉強をさせたいのであれば、子供の心を勉強に向けさせて、そして環境を整えてあげることが必要です。
環境を整えてあげることは親がやってあげないといけませんし、子供との接し方次第で勉強に興味を向けてあげられそうですよね。
なのでここで言いたいのは、《子供だけが悪いわけではなくて、親もできることがあるんだよ》ということです。
子供が勉強しない原因をまとめてみよう
ではここで一旦、子供が勉強しない原因を詳しくまとめていきます。
ただ勉強したいと思えない
この「ただ勉強したくない」って思っている事が特に多いですね。
でもこの単純な原因でも、細かく分析していくと色々な背景があることが分かります。
- 勉強=つらい事と思っている
- 集中できない
- それよりも他の事をして遊びたい
- 何事においてもやる気がない
どれに当てはまるのかによってアプローチが変わりますね。
子供まだ自分の気持ちを言語化出来ない場合が多いですから。
子供が「勉強したくない!」って言ったときには言葉通りの意味だけでなく、その背景まで探っていくといいですよ。
疲れ切っていて勉強どころではない
習い事や部活で疲れてしまって、家で勉強をする体力が残っていない場合も多いですね。
これは生徒を責めるべきではありません。
習い事を減らしたり、部活後の家での過ごし方を調整していく必要があります。
分からないからやりたくない
いざ勉強を始めたら分からないことばかりで、嫌になってしまう人もいます。
使っているテキストが子供のレベルと合っていないことが大きな原因として挙げられます。
こういう場合は保護者が手伝ってあげたり、使用するテキストを変更することが必要です。
それが難しいのであれば、塾や家庭教師の先生に助けてもらいましょう。
勉強の仕方が分からない
「そもそもどうやって勉強していいのか分からない」という場合も多いですね。
特に小学生や中学生は、学校で配られる教科書・ワークを使ってできる勉強は限られています。
ワークは書き込んで提出してしまうし、教科書の例題も少ないし…。
こういう場合は塾のテキストや市販テキストなどを使うことが有効です。
「そのテキストを進める」という具体的な道筋が見えるので、後はどんどん手を動かせばOKということになります。
勉強を強制されたくない
親が「勉強しろ!」と口酸っぱく言ってしまうのはよくあることですが…
一旦「勉強しろ!」って言われる側の気持ちを考えてみましょう。
「自分は勉強しないくせにうるさいな…」
「今やろうと思っていたのに…」
「やってもやっても分からないんだもん…」
こんな風に捉えらえてしまうと、せっかくの勉強のやる気を削いでしまうことにもなりかねません。
これを繰り返してしまうと、いずれ勉強自体が嫌いになってしまう可能性すらありますね。
勉強しない子供に対して親ができること
ここまで子供が「勉強をしたくない」と思う原因をまとめていきました。
この中には改善するのが難しいものもありますが、親の心がけ次第で改善できそうなものもありますね。
この章では勉強しない子供に対して、親はどうしていけばいいのかを具体的にまとめていきます。
勉強についてポジティブな印象を持たせる
「なぜ勉強をしなくてはいけないのか?」という質問に対して、
「やらなきゃいけないから」なんて返答では子供は納得できるはずがないです。
これでは《勉強=つまらない・苦痛なもの》という印象しか抱きません。
「自分の将来の可能性が広がる」
「自分の夢を実現させるために必要」
ということを上手に伝えられれば、納得した上で「頑張ろう」という気持ちになってくれますよ。
遠い将来のことを言うことも良いですが、単に「出来たらカッコいい」とか、「楽しいもの」だと伝えるのもいいですね。
日常の物事とリンクさせて、勉強の面白さを伝える
例えば計算だったら、スーパーに連れて行って一緒に計算してみる。
漢字だったら、身の周りにある漢字からクイズを出してみる。
机上の勉強が日常に役に立っているということが分かれば、ぐっと勉強も多も楽しくなります。
この方法は中学生になるとちょっと難しいのですが…
親御さんに知識があれば、理科で勉強したことなども身近なものとリンクさせると良いですよ。
子供の興味・関心を奪わない
また、子供が自然に興味を持った事を追求させるのも手です。
なにも、机に向かってガリガリやるだけが勉強ではありません。
生き物や職業のことなど、子供が自然と興味を持ったことについて深く勉強することも必要です。
こんな思う方もいるかもしれませんね。
もし本に興味があるなら自然と漢字の力は身に付きます。
警察官になりたいという具体的な夢があるならば、「夢を実現するために、勉強しなきゃ!」となるかもしれません。
子供にとって何がやる気スイッチになるのかは誰にも分かりません。
でも一つ言えることは、知的好奇心の芽を摘むようなことをしてはいけないということです。
目標を一緒に決める
子供と一緒に目標を設定することは、やる気を出させるのにとてもいい方法です。
ただ、無理な目標を立てることは良くないですよ。
頑張れば届く範囲の目標を具体的に決めることが大切です。
例えば…
- 今回のテストが60点だったから、来月のテストで75点を取る
- 1日15分勉強する
- 同じくらいの成績の友達に勝つ
- そのために、1日5語英単語を覚える!
などなど…
はじめのうちは、その気になれば簡単に達成できるような目標がいいです。
そして、目標は親が勝手に決めてはいけません。
子供と一緒に決めるか、子供に任せましょう。
自分で決めた目標を達成すると、次へのモチベーションにつながりますよ。
こちらの記事では目標設定の詳しいやり方をご紹介しています。
無理強い・干渉しすぎはNG
目標を決めること・勉強時間・勉強量…
全てにおいて無理強いはダメですよ。
口うるさく言っても、勉強が嫌になってしまうだけです。
それよりもどうすれば自然と勉強に興味を持つのかを考えるべきです。
逆に、今この瞬間に机に向かっているだけで満足してはいけないとも言えます。
勉強をしているポーズをしても、集中できていないのでは意味がないですしね。
本当に将来役に立つことは、子供が自ら興味をもって行った勉強です。
強要された勉強では絶対ありません。
勉強中の親の行動にも注意
子供が勉強をしている間、親御さんは何をしていますか?
万一スマホを見ながらダラダラしていたり、テレビを見て楽しそうにしているのであれば要注意です。
「大人は勉強しなくてずるい」
「私も勉強なんかより遊びたい」
なんて不満を持ってしまいます。
これでは《勉強は自分を縛る嫌なもの》になってしまいます。
この事はnoteでも書いています。
やるべきことを具体的に示す
先ほども書きましたが、何をするべきかを具体的に示さないと勉強を進めることができない人もいます。
教材を買い与えたり、具体的な手順を示してあげることで、迷いなく進められますよ。
正しい方法で褒める
普段あまり意識して褒めていないという人も多いかもしれません。
褒め方って難しいですよね。
わざとらしくなってしまっては逆効果ですし、親のエゴが見えてしまいがちな部分でもあります。
正しい方法で、子供が心地よくなるような褒め方をしてあげないといけません。
ポイントは、《努力したことに対して褒める》ということ。
「頭がいいね」と元々持っている資質を褒めるのではなく、「頑張って勉強したから高得点が取れたね」と褒めたほうがいいです。
勉強を日常の一部にする
勉強をしたくないという子は、《勉強=特別なこと》と捉えていることが多いです。
一方で勉強を自分からする子は、勉強を生活の一部と考えている場合がほとんどですよ。
では、どうすれば勉強が日常の一部になるかと言うと…
- 勉強する時間を決める
- 日常のルーティンに組み込む
この2点がポイントです。
手っ取り早いのは、「18時~19時は勉強は勉強タイム!」と決めてしまう方法。
これなら親と子供両方がスケジュールを管理できるので、ご飯やお風呂など他の行動計画も立てやすいですね。
一方で部活や習い事などで、毎日決まった時間に勉強させることが難しい場合もありますよね。
そういう場合は、時間ではなく”順番”を決めてみてはいかがでしょう?
たとえば…
- ゲームは宿題が終わってから
- 夜ご飯が終わったらすぐに勉強
- 学校の宿題→おやつタイム→自分の勉強
こんな感じで、毎日のスケジュールに組み込んであげることで習慣化できます。
曜日によってタイムスケジュールがバラバラな人でも、行動の順番さえ決めてしまえば勉強を自然に取り入れることができますね。
一緒に勉強する
子供がどうしても勉強が嫌いと言うならば…
子供が勉強している時に、親も一緒に勉強してしまうのが良いですよ。
親が楽しんで勉強している姿を見せれば、「勉強って楽しいものなのかな?」と興味を持ってくれます。
子供は親の姿をまねしながら育つともいいますしね。
親が子供と一緒にする勉強は、別になんでもいいんです。
資格の勉強や語学の勉強など、親自身が楽しんでできる勉強がいいかと思います。
それも難しいようなら、家計簿などの書き仕事でもOK。
とにかく子供と一緒に席に着くことが大切です。
何度も申し上げますが、親が勉強嫌いな姿勢を見せてしまっては子供が自ら勉強するわけがありません。
「一緒に勉強しようよー」と子供を誘えると、子供も喜んで勉強してくれるかもしれませんね。
勉強する環境を整えてあげる
勉強する環境はとても大切です。
人は環境によって大きくやる気が左右されますからね。
部屋は勉強できる状態ですか?
子供部屋の机が荷物であふれていては勉強どころではありませんね。
勉強をするにはまず掃除から始めないといけませんから、勉強が億劫になってしまいます。
リビングで勉強するのであれば、テレビがついていたり、おもちゃが出ていたりなど…
集中を妨げるものがないかどうか確認してみましょう。
テレビはついている、家族はガヤガヤと楽しそうなことをしている…
そんな中「勉強しろ!」と言っても無理ですよね。
こちらの記事は生徒向けに書いたものですが、家での勉強に集中するためのヒントが見つけられるかもしれません。
またお家で一人で勉強できないのであれば、塾や家庭教師などを検討してみましょう。
ちょっと敷居が高いかもしれませんが、相性の合う先生に出会えれば一気に解決するかもしれませんよ。
今塾に通っているのなら、その塾のシステムやカリキュラム、先生との相性などが子供に合っているのかを確認したほうがいいです。
高いお金を払ってもやる気が出ないのではもったいないですからね。
こちらの記事では、子供が塾に行きたくないと言う理由とパターンを考察しています。
もし、当てはまるものがあったら塾を変えてみるのがいいかもしれません。
今は塾以外にも、様々な勉強の方法がありますから。
動画授業のスタディサプリや、オンライン家庭教師なんかも選択肢に入れても良いですね。
子供に合うものが分からないのであれば、気になるものから試してみると良いですよ。
勉強しない子供の気持ちになって考えれば答えが見えてくるかも!
- 子供が勉強しないのは、親の接し方で改善できる可能性がある
- 「勉強は辛いことではない」という考えを持たせることが大切
- 気持ちが向かなかったり分からなくて進められないときは、サポートできる方法を探そう
- 塾や家庭教師も適切に利用していこう
- 一番良くないのは勉強が嫌いになってしまうこと
今回は子供が勉強しない原因と、親ができることをまとめていきました。
もし思い当たるものがあれば、ぜひ今日から実践してみてください。
勉強に対する意識を変えることは、2~3日で出来ることではありません。
何か月、何年という時間をかけていく必要があります。
何度も何度も書いていますが、勉強は押し付けないことが大切。
子供の自然な興味を引き出せるように、意識してみてくださいね。