英検S-CBTは最近できた、新しい英検の受験方法です。
大きな特徴はパソコンを使って試験を受けるという点。
こういった受験のしかたがあるということはまだまだ知られていないのが現状です。
しかしこの英検S-CBT、人によっては従来型の英検よりも有利となる可能性があります。
合格の可能性を広げるという意味でも、絶対に知っていおいたほうが良いですよ。
今回はそんな英検S-CBTについて、従来型英検との違いやどんな人におすすめなのかも含めて解説していきます。
英検S-BCTとは?
まずは英検S-CBTの概要からお話ししていきます。
パソコンで受験する新しい英検
先ほども書きましたが英検S-CBTはパソコンを使って、専用の会場で受験します。
会場はこんな感じになっていますよ。

従来型英検では塾や学校などの準会場でも受験できましたが、英検S-CBTは指定の会場のみとなります。
自宅からの受験はできないことに注意しましょう。
難易度・資格の価値は従来型の英検と一緒
実は従来型の英検と英検S-CBTは、難易度・資格としての価値ともに全く一緒なんです!
違うのは受験のしかたのみ。
従来型の英検、英検S-CBTのどちらで合格しても、履歴書には《実用英語技能検定〇級 合格》と書くことができますよ。
英検S-CBTで受験できる級は?
ただ注意したいのは、英検S-CBTで受験できる級は限られているという点です。
英検S-CBTで受験できる級は以下の通り。
級 | 英検S-CBTでの受験 |
---|---|
1級 | × |
準1級 | 〇 |
2級 | 〇 |
準2級 | 〇 |
3級 | 〇 |
4級 | × |
5級 | × |
準1級は2019年11月試験から新たに受験可能になったことから、今後受験できる級が増える可能性もあります。
一次免除資格が付与されるようになった
従来型の英検では、一次試験に合格した人のみ二次試験(面接)に進むことができます。
一次試験に合格したけれど二次試験に不合格だった場合、次回の試験では一次試験が免除される制度があります。
これまでの英検S-CBTでは一次試験免除資格を貰うことができなかったんですよね…。
しかし最近になって、この「一次試験免除」を英検S-CBTでも利用できるようになりました。
一次試験にあたるライティング・リスニング・リーディングが合格ラインを越えていて、二次試験にあたるスピーキングだけが不合格だった場合、次回の英検ではスピーキングのみの受験が可能です。
英検S-CBTと従来型英検との違いは?

次に従来型の英検と英検S-CBTの違いをまとめていきます。
4技能の試験を1日で行う
従来型英検では一次試験(ライティング・リーディング・リスニング)に合格した人だけが別日に二次試験(スピーキング)を受けます。
一方で英検S-CBTでは、全員が1日に4技能の試験を行います。
忙しくて予定が組みづらい人にとってはありがたいですね。
ただし、まず採点されるのは一次試験にあたるライティング・リーディング・リスニングの3技能。
この3技能が合格点に達した人のみ、二次試験にあたるスピーキングが採点されます。
スピーキングは吹き込みで行う
従来型英検では、スピーキング試験は《面接形式》で行っていました。
一方英検S-CBTでのスピーキングテストは《吹き込み式》です。
画面に出てくる指示に従って音声を吹き込み、それを後から採点される形となります。
面接官と1:1で話すのが苦手な人にとってはありがたいかもしれませんね。
英検受験のチャンスが増える
実はこの英検S-CBTを活用することによって、英検を受験するチャンスが大幅に増えるんです。
どういうことなのか?一緒に見ていきましょう。
毎週試験が実施される
従来型英検は年に3回しか受験チャンスがないため、学校行事や仕事のスケジュールと被ってしまったら次の開催日まで約4カ月待たないといけません。
しかし英検S-CBTは原則毎週土日に試験が実施されています。
忙しい人にとってはだいぶ受験のハードルが低くなりますね!
ただし、同じ級を受験できるのは検定期間内に2回まで
このように考える人もいるかもしれませんが、実はこれは誤りです。
同じ級を受験できるのは、同一検定回で2回までと決められています。
検定回の考え方は以下の通り。
従来型英検の1次試験は6月・10月・1月の年3回実施されるので、それに合わせて期間を区切っているのだと思われます。
検定回 | 検定期間 |
---|---|
第1回検定 | 4月~7月 |
第2回検定 | 8月~11月 |
第3回検定 | 12月~翌3月 |
同じ検定回の中で同じ級に2回失敗してしまったら、その級を受け直すためには次の検定回を待たなくてはいけません。
しかし…
ただし違う級については受験規定はありませんので、うまくいけば1日でダブル受験・トリプル受験も可能です。
ダブル受験・トリプル受験について詳しくはこちらのページにまとめています。
従来型英検との併用も可能
先ほど英検S-CBTでは同一検定回で同じ級は2回までと書きましたが、従来型英検と併用することでさらに受験チャンスを増やすことができます。
英検S-CBTで2回、従来型英検で1回受験すれば、同一検定回でひとつの級を最大3回受けられます。
急いで合格したい級がある人は、この合わせ技も選択肢に入れておきましょう。
さらに従来型英検でもダブル受験はできますので、これらを組み合わせればさらに受験機会を増やせます。
料金はちょっとお高め
従来型英検と英検S-CBTの受験料は以下の通りです。
従来型英検 (本会場) | 英検S-CBT | |
---|---|---|
1級 | 11,800円 | ー |
準1級 | 9,800円 | 9,900円 |
2級 | 8,400円 | 9,000円 |
準2級 | 7,900円 | 8,500円 |
3級 | 6,400円 | 7,200円 |
4級 | 4,500円 | ー |
5級 | 3,900円 | ー |
このように、英検S-CBTの料金は従来型英検と比べて少しお高めですね。
受験会場はまだまだ少ないのが現状
このようにとても便利な英検S-CBTですが、試験会場がまだ少ないのが欠点とも言えます。
東京などの都市部では何か所も会場が用意されていますが、県に一つしか会場がない地域もあります。
お近くに会場があるかどうかは英検S-CBT公式サイトから探してみてください。
英検S-CBT試験の流れは?
ここでは英検S-CBTはどういった試験をするのかを解説していきます。
大まかな流れは以下の通りです。
それぞれの試験のしかたはこのようになっています。
- スピーキングテスト:ヘッドセットを使用して音声を聞き取り、マイクに声を吹き込む(録音式)
- リスニングテスト:ヘッドセットで音声を聞き、マウスで選択肢をクリックして解答
- リーディングテスト:マウスで選択肢をクリックして解答
- ライティングテスト:《筆記型》または《タイピング型》のいずれかで解答
ライティングテストの《筆記型》は、画面上の問題を読んで紙の解答用紙に手書きする方式。
《タイピング型》は画面上の問題を読んでキーボードで英文を入力する形になります。
申し込み時にいずれかを選んでください。
スピーキングとリスニングは前の問題に戻ることはできません。
一方でリーディング・ライティングは試験時間内であれば見直し・訂正ができます。
英検S-CBTはどんな人に向いている?

以上のことを踏まえて、ここではどんな人に英検S-CBTが向いているのかを解説していきます。
試験を1日で終えたい人
英検S-CBTの魅力は何より、1日で試験が終わることです。
従来型英検では一次試験合格者のみが後日面接を受けるので、自分が受けられるかどうかも分からない二次試験のために長い間予定を開けておかないといけないんですよね。
1日で試験が終わってしまうことは予定が立てやすいという意味でも魅力的です。
面接が苦手な人
また面接試験が苦手な人にとっても英検S-CBTは有力な候補と言えるでしょう。
面接官と1:1での面接はとても緊張しますし、面接官によって読み上げるスピードや発音の聞き取りやすさなんかも違います。
面接官との相性は関係なく全員同じ条件で受験できるのも、英検S-CBTの良いところです。
期日までに合格する必要がある人
中には期限までにどうしても特定の級に合格しなければいけない人もいるかもしれません。
それは入試のためだったり、留学のためだったり…または就職や昇進など様々な事情があるかと思います。
従来型英検であれば年3回しか受験チャンスがありませんでしたが、英検S-CBTでは短期間で複数回受験できます。
絶対に取得しないといけない期日から逆算して、受験予定を比較的自由に組めるのは魅力ですね。
英検優遇のある学校を受ける受験生
英検優遇のある学校を目指している受験生には、英検S-CBTをお勧めしたい理由がもう一つあります。
近年の入試では優遇条件を「〇級合格」ではなく「英検CSEスコア〇点以上」としている場合も多いです。
受験した級が不合格でも、その試験で得られた英検CSEスコアは利用できます。(TOEICのスコアのようなイメージを持ってもらえれば大丈夫です。)
ということは…
受験機会が多ければ多いほど、より高い英検CSEスコアを取れる可能性が高まりますね。
英検S-CBTの申し込み方法は?
ここでは英検S-CBTの申し込み方法についてまとめていきます。
公式サイトからWEB申し込み
従来型英検だとコンビニにある機械などでも申し込むことができますが…
英検S-CBTは英検公式サイトからの申し込みのみとなっています。
事前に用意するもの
英検S-CBTを申し込む前に用意しておくものは次の2点です。
- メールアドレス
- 顔写真
①のメールアドレスは英検 ”@eiken.or.jp” からのメールを受け取れればOK。
②の顔写真については以下のような約束事があるので注意が必要です。
- カラー写真
- 縦横の比率が4:3で縦向き
- 6か月以内に撮影した本人の写真
- 本人のみが写っているもの
- 白または薄い色の背景
- 正面を向き、カメラに視線を向けていること
- 顔に影がなく、ピントが合っていること
- 平静な表情で 口を閉じていること
- 目がきちんと開き、隠れていないこと
- 帽子、サングラス、マスクなどはNG
- 受験する際に眼鏡を着用して受験する人は、眼鏡をつける
- 肩から上を撮影する。頭は頭頂部まで切れていないこと
- 画像に加工はNG
- 拡張子: *.jpg *.jpeg のいずれか
- サイズ:最大2MBまで
支払い方法
使える支払いは方法は、
- クレジットカード
- コンビニ払い
- 郵便局ATM(Pay-easy)払い
のいずれかです。
学生の方は保護者と一緒に申し込みをするのが良いでしょう。
ライティングの解答方法を事前に決めておこう
また申し込み時にライティングの解答方法を選択する必要があります。
《筆記型》と《タイピング型》のどちらが良いかを事前に決めておきましょう。
英検S-CBTの勉強方法
ここでは英検S-CBTに向けた対策法をご紹介していきます。
基本の勉強は従来型と変わらない
英検S-CBTのレベルや出題傾向は従来型の英検と全く同じです。
なので英検S-CBTを受験するのに特別に対策することはほとんどありません。
普通の英検のための勉強をしておけば十分です。
PC操作に慣れておこう
ただ、普通の英検と違うのはパソコンで受験するということですよね。
パソコンに不慣れな人あらかじめ操作に慣れておくといいですよ。
基本的にはクリックができれば十分と言われています。
タイピングに自信がない人は、ライティングの受験方法を《筆記型》にして申し込みをしましょう。
スピーキングの時間制限に注意!
英検S-CBTのスピーキングテストは録音方式。
そのためスピーキングテストの解答は制限時間が厳密に決められているんです。
面接官と対面で行う面接では ”Let me see….” などと時間を稼ぐことができますが、英検S-CBTではそうもいきません。
時間が足りなくなったら強制終了になってしまいます。
録音が始まったら即、話し始めましょう!
まとめ:英検S-CBTで可能性がもっと広がる
- 英検S-CBTはパソコンを使う、新しい英検の受け方
- 難易度や資格の価値は従来型英検と同じ
- 受験できる級や会場はまだ少ない
- 英検受験のチャンスが大幅に増える!
今回は英検S-CBTについて解説をしていきました。
英検S-CBTの存在を知っているかどうかで、効率良く受験していけるかが分かれそうですね。
特に受験までに確実に合格したい級がある学生にとっては、大きな助けとなりそうです。
この便利な受験方法、ぜひ選択肢の一つに加えてみてくださいね。