英検CBTというものをご存知ですか?
最近できた、新しい英検の受験の仕方なんです。
大きな特徴はパソコンを使って試験を受けるということ。
実は英検CBTは、人によっては従来型の英検よりも有利に進められる可能性があります。
そして合格の可能性を広げるという意味でも、絶対に知っていおいたほうが良い受験の仕方なんです。
今回はそんな英検CBTについて、詳しくご説明していきまね!
英検BCTとは?
それでは早速英検CBTについて解説をしていきます!
パソコンで受験する新しい英検!
先ほども書きましたが英検CBTはパソコンを使って、専用の会場で受験します。
会場はこんな感じになっていますよ。

従来型英検では塾や学校などの準会場でも受験することができましたが、英検CBTは指定の会場のみとなります。
そしてパソコンで受験するということは、ある程度タイピングをするということ。
後から詳しく説明しますが、とても速いタイピングスピードが必要なわけではありませんので安心してくださいね。
難易度・資格の価値は従来型の英検と一緒!
実は従来型の英検と英検CBTは、難易度・資格としての価値ともに全く一緒なんです!
違うのは「受験のしかた」のみ。
従来型の英検、英検CBTのどちらで合格しても、履歴書には「英検〇級合格」と書くことができますよ。
なので自分のスケジュールや向き不向きに合わせてどちらで受験しようかを選んでしまって大丈夫です。
4技能の試験を1日で行う
従来型英検では1次試験(ライティング・リーディング・リスニング)に合格した人だけが2次試験(スピーキング)に進むことができます。
しかし英検CBTでは、全員が1日に4技能の試験を行うんです。
これが従来型英検との大きな違いですね。
このおかげで英検CBTは1日で試験を完結させることができます。
忙しくて予定が組みづらい人にとってはありがたい!
ではスピーキングのテストはどうするのかというと…
パソコンに音声を録音して後から採点してもらいます。
面接官と面と向かってお話するわけではないので、「面接が苦手…」という人にはありがたいかも?
英検CBTで受験できる級は?
ただ注意したいのは、英検CBTは受験できる級が限られているんです。
英検CBTで受験できるのは以下の通り。
級 | 英検CBTでの受験 |
1級 | × |
準1級 | 〇 |
2級 | 〇 |
準2級 | 〇 |
3級 | 〇 |
4級 | × |
5級 | × |
と、受験できるのはこの4つの級だけなんです。
準1級については受験できるようになったのは2019年11月試験から。
ということは、今後もう少し受験できる級が増えるかもしれませんね。
英検CBTは大学入試に使える
大学受験生にとってはすごく大事なことですよ。
実はこの英検CBT、大学入試に直接成績を使うことができるんです!
受験年度の4~12月に受験していないといけないなどの制限はありますが、実質受験生にとってチャンスが増えることになります。
受けておいて良いことしかありません!
こちらのページに直接受験に使うための条件などをまとめてありますので、ぜひ併せてご覧ください。
一次免除資格が付与されるようになった!
従来型の英検では、一次試験に合格した人が二次試験(面接)に進むことができます。
そして二次試験に不合格だった場合は、次回の試験では一次試験が免除される制度があります。
でも今まで、英検CBTでは一次試験免除資格を貰うことができなかったんですよね…。
でも最近、この「一次試験免除」を英検CBTで受験しても貰えるようになったんです!
英検CBTでライティング・リスニング・リーディングが合格ラインを越えていて、スピーキングだけが不合格だった場合、次回の英検で使える一次試験免除資格が付与されます。
ただしこの「一免」、従来型の英検のみでしか使うことができないんです。
英検CBTでは4技能全てを受けることが必須となります。
「一免」を使ってスピーキングテストだけ行いたい人は、英検CBTじゃなくて「従来型英検」を利用しましょう!
英検受験のチャンスが増える!
実はこの英検CBTを活用することによって、英検を受験するチャンスが大幅に増えるんです。
どういうことなのか?一緒に見ていきましょう!
毎月試験が実施される
従来型英検は年に3回しか受験チャンスがないため、学校行事や仕事のスケジュールと被ってしまったら次の開催日まで約4カ月待たないといけません。
しかし英検CBTは毎月1回開催されています。
忙しい人にとってはだいぶ受験のハードルが低くなりますね!
同じ級を受験できるのは年に3回
ただ毎月試験が開催されると言っても…。
同じ級を受験できるのは従来型英検と同じ、年に3回です。
というのは「検定回」という考え方が存在するから。
第1回検定 | 4月~7月 |
第2回検定 | 8月~11月 |
第3回検定 | 12月~翌3月 |
同じ級を受けるためには次の検定回を待たなくてはいけません。
しかし…違う級であれば同じ検定回でも受けることはできるんですよ。
- 同じ日に2つの級を受ける
- 次の月にもう一つの級を受ける
などなど…いろんな作戦をとることができまね。
ちなみに英検CBTでは同じ検定回に3つの級まで受験することができます。
ダブル受験・トリプル受験について詳しくはこちらのページにまとめています。
従来型英検と組み合わせれは年6回に受験チャンスが増える!
先ほど英検CBTでは1つの検定回で同じ級は1回しか受けられないと書きましたが…
英検CBTの第1回検定と従来型英検の第1回検定で同じ級を受けるのはアリなんです!
ということは、1年で同じ級を受けられるチャンスが6回になるということ。
急いで合格したい級がある人にとってはありがたいですよね。
さらに従来型英検でもダブル受験はできますのでこれらを組み合わせれば…
年に最大15回の試験を受けられることになります。
料金はちょっとお高め
従来型 (公開会場) | 従来型 (準会場) | 英検CBT | |
1級 | 9,500円 | ー | ー |
準1級 | 7,600円 | ー | 9,800円 |
2級 | 6,500円 | 5,500円 | 7,500円 |
準2級 | 5,900円 | 4,900円 | 6,900円 |
3級 | 4,900円 | 3,900円 | 5,800円 |
4級 | 3,600円 | 2,600円 | ー |
5級 | 3,000円 | 2,000円 | ー |
このように、英検CBTの料金は従来型と比べて少しお高めですね。
受験会場はまだまだ少ないのが現状
英検CBTを受験できる会場は実は少なくて、まだ16都道府県にしかないんです。
具体的には…
- 北海道
- 青森
- 宮城
- 栃木
- 埼玉
- 千葉
- 東京
- 神奈川
- 石川
- 愛知
- 京都
- 大阪
- 兵庫
- 広島
- 福岡
- 沖縄
2019年8月現在、これらの都道府県ですね。
しかしこれからもっと会場は増えていくと予想します!
全員が気軽に受けられるようになると良いですね。
英検CBTの試験はどんな感じで進むの?
英検CBTの試験はこんな感じで進みますよ。
こんな感じで試験は進みます。
スピーキングテストはみんな一斉に始めます。
そして全員がスピーキングテストが終わったらリーディングとライティングのテスト。
これは自分のタイミングで終了して、次のリスニングテストに移ります。
リスニングテストが終わったら自由に退室してOK!
これで試験が終了です。
ただし注意なのが、一度教室を出てしまうとそれ以降のテストは受けられないということ!
実質休み時間はナシと考えましょう。
受付を済ませたら、試験室に入る前にお手洗いを済ませておいてくださいね。
英検CBTの申し込み方法は?
公式サイトからWEB申し込み
従来型英検だとコンビニにある機械などでも申し込むことができますが…
英検CBTの申し込みは英検公式サイトからのWEB申し込みのみとなっています。
事前に用意するもの
英検CBTを申し込む前に、事前に用意しておくものがあります。
それは以下の2つ。
- メールアドレス
- 顔写真
①のメールアドレスは英検 ”@eiken.or.jp” からのメールを受け取れればOKです。
②の顔写真についてはいろいろ約束事があるので注意が必要!
- カラー写真
- 縦横の比率が4:3で縦向き
- 6か月以内に撮影した本人の写真
- 本人のみが写っているもの
- 白または薄い色の背景
- 正面を向き、カメラに視線を向けていること
- 顔に影がなく、ピントが合っていること
- 平静な表情で 口を閉じていること
- 目がきちんと開き、隠れていないこと
- 帽子、サングラス、マスクなどはNG
- 受験する際に眼鏡を着用して受験する人は、眼鏡をつける
- 肩から上を撮影する。頭は頭頂部まで切れていないこと
- 画像に加工はNG
こんな約束があります。
まあ普通の証明写真のようなものを自分で撮ると思えばOK。
そして注意なのが、写真のデータ。
- 拡張子: *.jpg *.jpeg のいずれか
- サイズ:最大2MBまで
これをしっかり守りましょう!
これらさえ準備できたら、申し込みフォームから指示に従って情報を入力・そして写真をアップロードすればOKです。
英検CBTの勉強方法
ここでは英検CBTに向けた対策法をご紹介していきます!
基本の勉強は従来型と変わらない
英検CBTのレベルや出題傾向は従来型の英検と全く同じです。
なので英検CBTを受験するのに特別に対策することはほとんどありません。
普通の英検のための勉強をしておけば十分です。
タイピングに慣れておこう
ただ、普通の英検と違うのはパソコンで受験するということですよね。
パソコンに不慣れな人あらかじめ操作に慣れておくといいですよ!
といっても、そんなに速くタイピングできる必要はありません。
英検公式サイトによると、1分間に30文字入力できれば問題ないとのこと。
普段あまりこういうことは意識しませんよね…。
自分のタイピングスピードが分かるサイトもありますので利用してみてはいかがですか?
スピーキングの時間制限に注意!
英検CBTのスピーキングテストは録音方式。
そのためスピーキングテストの解答は制限時間が厳密に決められているんです。
面接官と対面で行う面接では ”Let me see….” などと時間を稼ぐことができますが、英検CBTはそうもいきません。
時間が足りなくなったら強制終了になってしまいます。
録音が始まったら即、話し始めましょう!
英検CBTについて理解できましたか?
- 英検CBTはパソコンを使う、新しい英検の受け方
- 難易度や資格の価値は従来型英検と同じ
- 受験できる級や会場はまだ少ない
- 英検CBTは大学受験にも使える!
- 英検受験のチャンスが大幅に増える
今回は英検CBTについて解説をしていきました。
英検CBTの存在を知っているかどうかで、効率良く受験していけるかが分かれそうですね。
特に受験までに確実に合格したい級がある学生にとっては、大きな助けとなりそうです。
また英検CBTは大学受験にも直接使うことができます。
高校3年生になる前に練習としてCBT方式で受験しておいても良いですね。
英検CBTには向き・不向きもあるかと思います。
特にパソコンに不慣れな人はよく考えてから申し込んでくださいね。
さて、英検の受験の種類が分かったところで、次は英検に合格するために対策ですね!
みんなが苦手としているライティングのポイントについてまとめてみました。
市販教材や塾での学習に加えて、今ではオンライン英会話でも英検対策ができます。
自分に合ったやり方を見つけてみてくださいね!