コロナウイルスの影響で、どこも自粛ムードが続いています。
新学期の開始が延長されることはもちろんですが、5月まで一切お店を開けないカラオケ店もあるようですし…
世の中がどんどん暗い方向に向かっていくような気がしてしまいますよね…。
そんな中、比較的通常通り営業しているのが《学習塾》。
学校と同じように人が集まるところなのですが…
なぜ学習塾は通常通り開校しているのでしょうか?
実はこれには塾業界の裏事情も関わってきていると考えています。
塾講師歴10年の私の経験から、コロナが蔓延しているこの時期でも学習塾を閉めない理由をお伝えできればと思います。
各ご家庭が適切な判断をできるように、私の知っている情報を共有できればと思います。
コロナで塾はどうなる?塾が休めない裏事情とは?
はじめに、「なんで学校は休みなのに、塾は普通に開校しているの?」ってことから説明していきますね。
結構経営的な裏事情になってしまいますが、しばしお付き合いを。
塾は意外と薄利多売
ここでは大規模な予備校ではなく、小さめの塾のお話になりますが…。
実は塾って、意外と薄利多売の商売なんです。
お客さん(生徒)一人一人から得られる純粋な利益というのはごくわずかなんですよね。
- 講師やスタッフの人件費
- 教室の家賃・光熱費
- 本部の運営・人件費
などなど、教室の運営にかかるお金はかなりあります。
もし教室を閉めたとしても、教室の家賃や本部の運営・人件費はかかってしまいます。
特に家賃は立地によってはかなりの額!
駅近にあるような教室はかなりの家賃を払っています。
なので1か月教室を閉めてしまうだけでかなりのダメージになるのは間違いありません。
春期講習の目標が不達成な会社が多い
3月上旬、学校の休校が発表されると同時に一時的に休校した塾もありました。
3月といえばそう、春期講習です。
講習期間中はもちろん塾にとっては稼ぎ時。
経営陣は目標売上の達成に向けて超頑張る時期です。
でも…
休校した影響やコロナへの不安などから、予定していた春期講習をキャンセルするご家庭も多いです。
当然塾の経営者側は予定していた売り上げから下がってしまうわけですから、困ってしまいますよね。
学校が休校だからこそ授業をしてほしいというニーズも
ここまで書くと、なんだか塾側が身勝手に開校しているようにも見えますよね。
でも、コロナが流行っていても塾に通わせたいというニーズがあるのは確かなんです。
って生徒本人の不安から、
っていう保護者の不安まで。
これらの要望に応えて、塾を開校しているという側面もあるんです。
コロナ期間の通塾について、生徒や保護者に伝えたいこと
ここまでは塾の内情的な部分をお話していきましたが…
じゃあ実際、塾を使っている生徒や保護者はどうしていけばいいのでしょうか?
コロナウイルスが流行っている期間の通塾に関する注意点を紹介していきますね。
教室の管理体制はしっかりしている?
まずは、コロナに対する教室の対応をチェックしましょう。
- 生徒や講師の検温
- 手洗いうがいを呼びかけ
- 混雑を避けるための教室や時間割の工夫
- 教室の除菌をしているか
教室によって対応はいろいろだと思いますが、なにかしらの工夫や呼びかけをしているはず。
逆に、
って感じの塾は危険信号。
生徒の身を守るために、しばらくお休みすることも検討しましょう。
教室の環境は《3密》になってない?
ビルの一室を使用している塾なんかだと、窓が最低限しかない場合もあるんですよね。
狭い部屋にぎゅうぎゅうで授業をしている塾もあります。
国が呼び掛けている、
- 密閉空間
- 密集場所
- 密接場面
の《3密》になっていないか確認です。
保護者は教室の内部の様子まで分からないかもしれないので、ぜひお子さんに聞いてみてください。
【参考リンク】
気分転換と感染リスク、どっちをとる?
先ほども書きましたが、親が積極的に塾に行かせようとしている場合も多いです。
その気持ちも分かるのですが…
塾にはいろんな人が来ていると考えてみてください。
- ショッピングモールで遊んできた帰りの生徒
- 電車通勤のスタッフ
- 体調不良者が家族にいる人
などなど…
思わぬルートでコロナウイルスをもらってくるかも。
そう考えると、「家にいるだけじゃつまらないから」という理由だけでは塾に行かせたくなくなるはずです。
休校している時点で勉強は皆遅れてる
こうお感じになる方もいるかもしれません。
でも安心してください。
学校が休みなのは皆同じです。
新学期が始まったら規定の授業時間は確保されますし、学校で用意されている学習の機会は皆平等です。
この時期、塾で進めているのは新学期の予習がメインではありますが…
その新学期いつ始まるのか分からない以上、あまり先取学習を進めすぎても効率が悪い結果になりかねません。
お家でも勉強できる子が真に伸びる子
とは言っても、この休校期間で勉強する子としない子の差は如実に出ます。
学力差が開いてしまうのは当然のことですよね。
「さっきと言っている事が矛盾してるじゃん!」
って思うかもしれませんが、ここで冷静になって考えてみましょう。
この季節に塾に行かないことによる影響って、せいぜい「新学期の予習ができない」ってくらいなんですよ。
先ほども書きましたが、これはまだ深刻に捉えなくても大丈夫。
これから学校でも習う機会はありますからね。
それよりも危惧しないといけないのは、
- 学習の習慣が失われること
- 全学年までの内容を忘れてしまうこと
ですよね。
休校中に勉強している子としていない子で差がつくのはこの2つのポイントなんです。
じゃあどうすればいいのかというと、答えは簡単。
学習の習慣を維持して
全学年までの復習をする
って事ですね。
これって、正直家でもできませんか?
市販テキストや塾の教材を使えばいいですよね。
こういう人は、この機会に家で勉強することに慣れていきませんか?
「家で勉強できない」というのは、「勉強が生活の一部になっていない」という事です。
この機会に家で集中できる環境を整えて、受験本番までに勉強の習慣をつけていきましょう。
週に5回塾に行くよりも、毎日家で勉強するほうがよっぽど成績は伸びますよ。
塾以外にも勉強の方法は沢山ある!
ネットが発達した現在、たとえ塾がお休みになってしまったとしても代わりになるサービスはいくらでもあります。
- 映像授業見放題サービス
- オンライン家庭教師
- 通信教育
- タブレット学習
- オンライン英会話
などなど…
オンラインで勉強できるサービスは増えているんですよ。
自分だけで学習していける人はその調子で頑張っていけばOK!
でもたまに、こういったサービスを利用するのも良いですね。
勉強方法を変えるだけで気分転換になるかもしれません。
こういった便利なサービスについてはこちらのページでまとめているので、ぜひ併せて読んでみてくださいね。
コロナ流行中の通塾は適切な判断を!
- コロナでも塾は簡単は閉められない
- 保護者からも塾に行かせたいという要望がある
- 普通に通塾させる場合は、教室の環境や対策をチェックしよう
- 塾での勉強が全てではない。家での学習習慣を身につけていこう!
今回はコロナ期間中のでも閉校できない塾の内部事情、そして生徒や保護者に伝えたいことをまとめていきました。
この大変なご時世、経営者は塾を開校するにも閉校するにも、かなりの迷いがあるはずです。
だからこそ、塾に通わせるかどうかの判断はぜひ各ご家庭でしてほしいのです。
通っている塾ではしっかり対策が行われているか?
今通う必要はあるのか?
など…
塾の言う通りにならず、ちょっと立ち止まって考えることも必要ですよ。
私の意見が濃い記事になってしまいましたが、この記事があなたの考えを広げるためのヒントになれば嬉しいです。
何より平穏な日常が戻ってきてくれることを心から祈ります。