2020年教育改革によって、英検などの民間の資格を受験に利用できる動きがありますね。
特に英検は対策のしやすいので、ほとんどすべての受験生が英検を受けるのではないかと予想しています。
英検側も受験に対応できるように、「英検CBT」をはじめとする新しい英検の受け方を出してきました。
でもそれによって、英検の種類がたくさんになってしまったんですよね。
今回は、大学入試を控えている受験生が受けるべき英検の種類を解説していきます!
大学入試で使える英検の種類はこの3つ
まず理解しておいてほしいのが、「大学入試英語成績提供システム」の存在。
2024年には共通テスト(旧センター試験)から英語の科目が完全になくなり、英検をはじめとする民間の資格試験の受験が必須となります。
その「大学入試英語成績提供システム」を使うには、従来型の英検ではだめなんです!
大学入試英語成績提供システムに使える英検の種類は以下の3種類だけです。
- 英検CBT
- 英検2020 1day S-CBT
- 英検2020 2days S-Interview
それぞれの特徴はこんな感じです。
英検CBT | 英検2020 1day S-CBT | 英検2020 2days S-Interview | |
対象者 | 全員 | 高3生 既卒生 | 受験生の中でも、特別の配慮が必要な方 |
大学入試英語成績提供システムを使うために | 共通IDを利用 (受験生じゃない人は不要) | 共通IDを利用 | 共通IDを利用 |
ライティング リーディング リスニング | パソコンで受験 | ペーパーテスト | ペーパーテスト |
スピーキング | パソコンに吹き込み | パソコンに吹き込み | 対面式 |
それでは詳しく解説していきますね。
英検CBT
英検CBTは受験生に限らず全員が受けることが出来る英検です。
従来の英検と何が違うのかというと…
- パソコンで受験するということ
- 4技能を1日で受験できるということ
が主に挙げられます。
こちらは受験生でも大人でも子供でも、全員が受けることが出来る試験。
級の合否基準や取った資格の扱われ方なども従来型の英検と同じなので、受験生じゃない人にとっては単なる「受験の仕方の違い」と認識しておけばOKです。
しかし、「大学入試英語成績提供システム」を利用する受験生は、従来型の英検ではなく今回紹介する3つの方式で英検を受けることが必要です。
英検2020 1day S-CBT
英検1day S-CBTは、高校3年生と既卒生だけが受けることが出来ます。
先ほど紹介した英検CBTと何が違うのかというと…。
- ペーパーテストがある
- 一斉にテストを始める
- 受験生だけのためのテストである
ということです。
学生はパソコンで受験するよりもペーパーテストの方が慣れていて楽ですよね。
この英検2020 1day S-CBTは予約申し込みが必要なので、しかるべき期間に申し込みをする必要があります。
この第1回検定と第2回検定は両方受けることが出来ますが、各回で1回ずつしか受験できません。
こんな感じで申し込みから受験までかなりの期間が空くため、センター試験のようにほぼ全員が申し込む形をとる高校が多くなると予想します。
英検2020 2days S-Interview
こちらは障がいや病気があるなど、特別な配慮を必要としている人のための受験の仕方です。
障がい・症状の種類によって試験の方式が変わったり、こちらではなく 1day S-CBT に当てはまる場合もありますので、リンクから良く確認してくださいね。
リンク:英検公式サイト
大学受験生はいつ・どの英検を受けたらいいの?
従来型の英検じゃだめなの?
従来型の英検を受けても、受験に全く使われないというわけではないんです。
先ほど紹介した英検CBTなどは、「大学入試英語成績提供システム」が利用できることが特徴です。
今までの推薦入試のように合格証明書のコピーなどを自分で送る方法は、どの方式で合格していてもいいんです!
「〇年以内に取得」などの指定がある場合もありますので、必ず募集要項を確認しましょう。
というわけで「大学入試英語成績提供システム」を利用しない人は従来型の英検でもいいわけですが…
今後は「大学入試英語成績提供システム」を利用できる資格試験を受験しないということは、センター試験を受けないのと同じこと。
旧「センター利用入試」に当たる入試方式を受けられなくなってしまい、とっても危険です!
高校からも英検CBTなどは必ず受験をするように指示があると思われます。
例外措置の対象者は高2から英検CBT・英検2020 1day S-CBT
浪人生や病気になってしまった人・離島に住んでいる人には「例外措置」が適用されます。
本来は高3で受験した資格試験の結果を「大学入試英語成績提供システム」で利用するのですが、
この例外措置の対象者は高2で受験した資格の成績を利用することが出来ます。
ただし、自分がその「例外措置」の対象者になるのかどうかは高校を通じて確認をしてください。
参考リンク:文部科学省 大学入学共通テスト実施方針(追加分) 運用ガイドライン
こちらからもうっすら確認できますが分かりにくいので、高校を通じて確認をしたほうが確実です!
この例外措置についての注意ですが、ただ高2時点で英検CBTを受験すればいいというわけではないようです。
きちんと「例外措置での受験」として申し込まないといけません。
まだ情報が出そろっていないため、発表があり次第追記していきます。
高3は絶対に英検CBT・2020 1day S-CBT・2020 2days S-Interview を受けよう!
先ほども少し出てきましたが、これらを受験しないということはセンター試験を受けないのと同じです。
特に2024年からは共通テストの英語の試験はなくなり、完全に民間の資格試験を利用することになります。
2024年までは共通テストが用意する英語の問題を解くのか、民間の資格試験を利用するのかは選ぶことが出来るのですが…
これは大学側が決めること。
滑り止めなどで急遽受験することになった大学が「民間の資格試験」の受験しようと言ってきたら、それまでに受験していなかったらアウトになります。
そして、英検CBTなどは受けなくて損することしかありません!
なので必ず高3は「英検CBT・英検1day S-CBT・英検2days S-Interview」を受けるようしましょう!
大学受験生が英検CBT・2020 1day S-CBT・20202days S-Interview を受ける際の注意点とは?
受験する年度の4~12月に英検を受験している必要がある
「大学入試英語成績提供システム」に利用できるのは、受験する年度の4月~12月に受験した英検だけです。
それよりも前に受けていても、「大学入試英語成績提供システム」には使えないので注意!
ただし、大学入試英語成績提供システムを介さずに直接大学に合格証明書を渡す方式だったら、この期間以外に受験していてもOKです。
従来型の英検だろうが、英検CBTだろうが試験方法も関係ありません。
共通IDを利用して受験をする必要がある
「大学入試英語成績提供システム」を使うために英検CBT・英検2020 1day S-CBT・英検20202days S-Interviewを受験する場合、大学入試センターから渡される「共通ID」が必要となります。
現役生は高校を通じてIDを取得するため、高校の先生の指示に従いましょう。
既卒生だと自分で大学入試センターからIDを発行してもらわないといけません。
現段階では、共通ID発行の最終申し込みは受験年度の9月です。
申し込み忘れのないようにしましょうね!
参考リンク:旺文社「成績提供システム」 共通 ID の取得手順
英検2020 1day S-CBTは申し込み期間に注意!
先ほども書きましたがもう一度ざっくりと説明すると、英検20201day S-CBTは事前申し込みが必要です。
予約申し込み・本申し込みと段階があります。
予約申し込みの時期は現役生で言うと、
- 第1回検定:高2の9月
- 第2回検定:高2の1月
です。
第1回・第2回の両方を受験するのが普通ですので、忘れずに両方申しこみましょう!
英検の種類を正しく理解して、受験忘れのないように!
- 大学入試英語成績提供システムを利用するなら「英検CBT・英検2020 1day S-CBT・英検20202days S-Interview」の中のどれか
- 従来型の英検は推薦などでは使えるが、成績提供システム対応の英検も必ず受験しよう
- 英検2020 1day S-CBT には予約申し込みがある
- 共通IDの発行も忘れずに!
今回は大学受験生に向けて、受けるべき英検の種類をご紹介していきました。
英検にはいろんな種類があってややこしいですが、しっかり理解できましたか?
通っている学校で随時案内があるかと思いますが、なんせ出来立ての入試システムなので、各自でしっかり把握しておきましょう!
そしてこの共通テスト界隈、最近ニュースを賑わせていますよね。
TOEICが大学入試英語成績提供システムを脱退するなど、結構問題が起こっています。
また変更点などありましたら、随時更新していきますね!