こんな風に焦ってしまう気持ちは分かりますが…
焦るあまり空回りしてしまっては逆効果。
入試本番まで時間がない今だからこそ、じっくり作戦を立てて勉強していかないといけません。
今回は受験直前期にやるべきことを、【勉強面】・【生活面】・【入試当日の準備】に分けてお伝えしていきたいと思います。
入試本番で1点でも多く得点するために、今できる最善のことをしていきましょう!
受験直前、これからできる事【勉強面】
でははじめに勉強面について。
受験直前期はどのようにして勉強を進めていくべきなのかを見ていきましょう。
過去問をベースにして作戦を立てる
まずは一番大切なことですが…
勉強計画は過去問をベースにして考えるべきです。
過去問の内容を確認しないまま勉強を進めてしまうと、遠回りな勉強になってしまうのは言うまでもありません。
受験直前期は特に、直接点数に結びつかない勉強は避けないといけませんからね。
過去問演習だけでは学力は上がらないことに注意
前項で「過去問を事前に確認しておくことは大切」と言いましたが…
実は過去問演習そのものには学力を向上させる効果はないんです。
ではなぜ過去問を解くのかというと…
過去問を解くことで、
- 形式の確認
- 抜け漏れの確認
- 時間配分の確認
ができるから。
過去問は勉強計画の指針であり、現状を把握するためのものであり、そして細かい調整をするためツールであることを念頭に置いておきましょう。
優先順位をはっきりと意識する
「優先順位を意識しよう」ということは耳にタコができるほど聞かされていることでしょう。
では具体的に、どのように優先順位を考えていけばいいのでしょうか?
ここでは優先順位を考える軸を3つを紹介していきます。
①科目の優先順位
まずは大まかに科目の優先順位をきめましょう。
考える際は以下のようなことを基準に考えていきます。
- 配点の大きい科目
- 苦手科目
- 短期間で伸びる余地のある科目
大学受験か高校受験か、そして過去問の傾向によっても一概に言えないので、自分の状況に合わせて考えていく必要があります。
②単元の優先順位
そして一つの科目の中でも、どの単元を重点的に強化していくかも重要になってきます。
これは数学などの理系科目をイメージすると分かりやすいでしょう。
単元ごとに完成させることができる科目は、単元を絞ることで効率良く点数に結びつけられる可能性があります。
③形式の優先順位
英語や現代文などの文系科目では、出題形式で優先順位をつけても良いでしょう。
例えば英語であれば、長文読解・文法問題・リスニングなど大問ごとに対策をしたり。
文法問題の中でも並び替え問題を重点的に対策する、なんてことも考えられますね。
以上の3つの軸で優先順位を考えていきましょう。
しかしこの3つを考える上での根底にあるのは、
一定量頑張ればできるようになるものを重点的に練習する
ということです。
頑張ってもできるようになるまで時間がかかる問題や、逆に現時点で既にできる問題をいくら練習しても点数アップには結びつきませんからね。
そして優先順位を考える上で大いに活用してほしいのが模試の結果帳票です。
結果帳票は現在の実力を客観的に分析してくれている貴重な資料ですよ。
それでも優先順位が分からなかったり、何をどうやって勉強したらいいのか分からない人は、塾や学校の先生に相談してみましょう。
その際は結果帳票など、現状が分かるものを持っていくのを忘れずに。
新しい問題集に手を出さない
直前期に焦ってしまうと「あれもこれも」いろいろなテキストに手を出してしまいがちですが…
入試直前期は基本的に新しい問題集には手を出さない方が無難です。
それよりも手持ちのテキストを完成させる方向で考えていきましょう。
1周終わったテキストを使って、間違えたところを中心に2周・3周…と解いていくことでより記憶に定着します。
もちろん何かはっきりとした目的があれば別ですよ。
先ほどのように勉強の優先順位を考えた結果、弱点を補強するためにテキストを追加することもあるかとは思います。
しかし新しいテキストを目的なく最初から順番に解く、なんてことはやめましょう。
暗記ノートを活用しよう
日々の勉強の中で書き溜めているであろう”暗記ノート”。
受験直前の今だからこそ、これを有効活用しましょう。
これまで暗記ノートをつけてこなかったという人は、今からでもつけたほうが良いです。
なんせ暗記ノートは自分の覚えるべきことだけをまとめたノート。
どんな単語帳や参考書より効率よく、入試に出るところだけを暗記していけるはずです。
暗記ノートについては別の記事で詳しく書いていますので参考にしてください。
ちなみにこちらでは【まとめノート型】・【間違えた問題コレクション型】・【一問一答型】の3つパターンを紹介していますが、受験直前は【まとめノート型】はオススメしません。
まとめるのに時間がかかってしまいますからね。
できるだけ手がかからず、しかし効率よく暗記していける形式を考えていきましょう。
無理のない学習計画を立てること
これもいろんな所で言っていることですが、無理な勉強計画を立てるのはNGです。
特に受験直前期は焦りから、勉強時間も内容も特盛りな勉強計画を立ててしまいがちです。
しかし長時間の勉強で睡眠時間を削るのはもちろん良くありません。
そしてやるべきことを詰め込んでしまうと、それぞれについて丁寧に復習することができなくなってしまうんですよね。
よりたくさんの問題を解くよりも、知識や技術を確実に身に付けられるよう丁寧に向き合っていきましょう。
受験直前、これからできる事【生活面】
次は受験直前期の生活面について。
勉強を優先すると生活面の意識が薄れがちではありますが、直前期こそしっかり生活を管理していく必要があります。
睡眠時間は最優先で確保しよう
睡眠不足は言わずもがな勉強のパフォーマンスを下げてしまいます。
入試直前期、寝る時間を惜しんで勉強したい気持ちは分かりますが…
睡眠不足によって体調を崩したり、勉強効率が下がったりしてしまっては元も子もありません。
冷え対策を万全にしよう
「冷えは万病のもと」という言葉があるように、身体を冷やすことはあらゆる不調の種となってしまいます。
免疫力も低下しますし、肩こりなどで勉強効率が下がってしまうことも多いですからね。
特に制服で脚を出している人は要注意です。
冷え対策グッズをうまく利用し、またできるだけ露出をしなくていいように工夫しましょう。
朝型の生活リズムにする
受験生は朝型の生活リズムが基本です。
こちらもいろんな人から言われていることかと思います。
受験当日は朝から試験が始まりますから、朝にパフォーマンスを最大限発揮できるように調整してください。
本番数日前から入試当日と同じスケジュールで過ごす
特に入試の数日前からは、当日と同じスケジュールで過ごすのが良いでしょう。
当日の起きる時間、家を出る時間、試験が始まる時間をあらかじめ調べておいて、できるだけ同じように過ごしてみます。
「そんなことまでやる?」って思うかもしれませんが…
ここまで徹底的にリハーサルすれば、当日は同じことをするだけですからね。
間違っても「いつもより早く起きたから頭が回らない」なんてことは起こらないでしょう。
食事はゲン担ぎよりも健康重視
入試当日や直前期は、ゲン担ぎのためにカツ丼や受験応援パッケージのお菓子を好んで食べることもありますよね。
もちろんそのこと自体はOK。
しかしゲン担ぎに一生懸命になるあまり栄養が偏ったり、胃もたれを起こしてしまうようでは本末転倒です。
あくまで入試本番で力を発揮できるよう考えないといけません。
受験直前なのにやる気が出ないときは?
受験直前期に急に「やる気がなくなった」と感じる人、実は多いんです。
ほとんどは不安や焦りなどいろいろな感情から、勉強に集中できなくなる場合が多いんですよね。
これはいわば当たり前の現象とも言えますが…
入試前の貴重な時間を無駄に過ごすわけにはいきませんからね。
そういう場合は、取り組むハードルの低いものから手を付けると良いでしょう。
机に向かうのが難しくても、暗記事項をソファーで確認するくらいはできるかもしれません。
こういう緊急事態においてはあらかじめ立てておいた予定を崩してもOK。
後から「今日は何もできなかった」という罪悪感が加わって余計に苦しむよりはマシです。
それでも何も手につかないという人は、いっそのことその日は気分転換する日と割り切っても良いでしょう。
ずっと根を詰めていたのなら、たまに心が不調になることはあります。
早めに休んで元気をチャージするようにしてくださいね。
受験直前、これからできる事【入試当日の準備】
そして忘れてはいけないのは入試当日の準備。
トラブルなく本番を迎えられるように、勉強の合間をぬって少しずつ準備をしたいところですね。
持ち物は余裕をもって準備
当日焦らないためにも、前日までに持ち物を準備しておきましょう。
買い出しが必要になる可能性もあるので、早めに持ち物をリストアップするといいですよ。
特に次に挙げる物は忘れてしまいがちです↓
- 時計(動いているかチェック!)
- 受験票に張り付ける写真
- 軽食
- 上履き(必要な人は学校から持ち帰ろう)
- 現金
- 休み時間中に勉強する道具
前日や当日に慌てて用意する…なんてことがないようにしたいですね。
学校までの交通経路の確認
こちらも当たり前のことですが、前日までに済ませましょう。
朝のラッシュで電車やバスが遅れてもいいように、早めの時間で調べておきます。
また万が一電車やバス止まってしまった時にはどのように会場に辿りつくかも考えておくと良いでしょう。
そうなる可能性は低いかもしれませんが、当日落ち着いて行動するために念には念を入れておくことも大切です。
まとめ:受験直前期は足元をしっかり固めていくことが大事
- 過去問を基準に考え、無理なく効率的に勉強していこう
- 入試本番で最大限の力が発揮できるように調整していこう
- 当日慌てないように早めに準備に取り掛かろう
今回は受験直前期にできることや注意するべきことについて書いていきました。
この時期は焦りや不安から思うように勉強が進まないこともあります。
しかしこの時期だからこそ焦らずじっくりと計画を立て、効率的に勉強を進めていくべきです。
そして勉強面だけでなく、本番に向けて体調を整えたり、当日の準備を行ったりということも必要となります。
くれぐれも無理は禁物。
入試当日に最高のパフォーマンスを発揮できるように調整していきましょう!